【ツイステ】小さなワンダーランド3【短/中編夢小説】

「罠　2-2」 ページ6

「彼女の全てを奪えば、彼女はもう僕から逃げられない」
「異世界人と聞いた時は流石に驚きましたが…」
「フフ、異種族の恋愛、運命の恋愛結構なことです。」
「まぁ“運命“などという不確かなものに頼る気などさらさらありませんが」
そんな楽し気な支配人の口を閉ざしたのは、とある従業員だった。
「あ、あの」
恐る恐るしゃべりかけてきた彼に対して、楽しい所だったのにと舌打ちをしながらも、
何ですか？と作り笑いを浮かばせ、話を聞く。
「入り口でAさんという方が支配人をお待ちで…」
「おや、もうそんな時間でしたか」
ジェイド、フロイド、と帽子を被りながら、二人に声をかける。
「僕は今からAさんを迎えに行きます。VIPルームで喋るつもりなので、あまり人を寄せ付けないでください」
それだけ言うと、返事を待たずに、彼はそそくさと早足でモストロ・ラウンジを出ていく。
取り残されたのは、傍観者の双子。
「…アズールって面倒だよねぇ」
「えぇ同感です」
「小エビちゃんの望み通り振舞ってるつもりなんだろうけど、あれ全部アズールがしたいからやってんじゃん。マジ意味わかんねー」
「フフ…初恋ですから。アズールもアズールなりに頑張っているんですよ」
「見守ってあげましょうね。フロイド」
「うん、ジェイド〜。今のアズール見てて面白いしぃ」

そんな無慈悲な会話に紛れ、軽やかな足音が鳴り響く。
「えぇ、貴女のご相談なら何でも受けつけますよ」
そんな彼の手に引かれた女は頬を赤らめ笑っていた。

「4年後　1-1」クルーウェル先生夢（リク）感謝です！→←「罠　2-1」

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