「やるせない 1-1」トレイ夢（リク感謝です！） ページ1
ダン！と勢いよく壁に叩きつけられた腕が私の行き場を塞ぐ。
物に当たるだなんて如何なものだろうか？
小さく息をついて、腕を組んだ。
「どいてもらえます？」
出来る限り突き放すように冷たい声を出すが、思った通り相手は、どこうとはせず、
大木のようにただ突っ立っている。
「せめて、目ぐらい見たらどうなんだ」
目の前にある拳が、携帯のバイブの様に小さく震えている。
声だけは抑えた調子だが、奥底にある冷えた声音に気付かない馬鹿はきっといないだろう。
睨みつけることもせず、目だけを上に動かし投げやりな目線を投げかけた。
「…暇じゃないんですけど」
馬鹿にするような薄ら笑いを浮かべた私を見て、目の前の男は更に顔を強張らせる。
「トレイ先輩ともあろうお方がそんな怖い顔してたら、避けられちゃいますよ？」
左頬にあるクローバーマーク、丁寧に整えられている緑髪の短髪に、眼鏡。
ハーツラビュル寮のトレイ・クローバーで間違いないだろう。
別に仲が良くないわけでもない。仲がいいわけでもないが。
小さい舌打ちの後、顔を歪ませながらもゆっくりと言葉を吐き出す。
「あぁ、そうか。お前もずっと俺を避けているみたいだしな？」
ハハっと彼が笑うたびに、周りの空気が凍りつく。
氷の魔法でも使っているのかと疑いたくなるほどだ。
「避けているつもりなんて…」
無いわけではない。が、私だけに原因があるわけでもない。
そうして言葉を探しあぐねていると、空いている方の手で腕を掴まれ、どことなく優しい手つきで袖をめくられる。
「お前…！また」
それを見て、先輩はどうしてか声を震わし、唇を固く結んだ。
何も言えない。という風に。
そんな先輩を見て、私もまた何も言うことはないと腕を振り払う。
…こんな話を聞いたことはないだろうか？
自分の血を見ると人は落ち着く。
理由は痛みや恐怖から逃れるために脳から何か快楽物質が出されている云々だったかと思うが、細かいことはどうでもいい。
私は、異世界に来てから自傷行為が止めれないでいた。
怖い、帰りたいという思いと共に、時折、私が本当に生きているか分からなくなる時がある。
そんな時に、痛みというものは便利なもので、痛ければ痛いほど、あぁ私はここに存在していると、強く思えた。
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天狐 - リクエスト失礼します、好きな人の為なら何でもするヤンデレリリアをお願いします。 (2020年9月1日 15時) (
レス) id: b3e855f7f6 (このIDを非表示/違反報告)
赤猫さん。 - リクエスト失礼します！ジャミルお相手で恋人設定でヤンデレジャミルのユニーク魔法に見事にはめられてしまった夢主ちゃんをお願いします！これからも疲れない程度に頑張ってください！ユニーク魔法大丈夫でしたかね…？ (2020年7月6日 20時) (レス) id: 8f1de045bc (このIDを非表示/違反報告)
☆アスカ☆(プロフ) - こんばんは！リクエストします。リドル相手で、恋人設定で、依存&ヤンデレ系をお願いします_(._.)_ (2020年5月13日 21時) (レス) id: bf7dd3bfe3 (このIDを非表示/違反報告)
虹野原 - このシリーズホント好きです!!これからも応援させていただきます! (2020年4月30日 20時) (レス) id: b53373c841 (このIDを非表示/違反報告)
神楽 - リクエスト失礼します 夢主に一目惚れして告白してフラれ、段々と病んでいってしまうリリア君をお願いします (2020年4月25日 23時) (レス) id: b3e855f7f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ていていて | 作成日時：2020年4月24日 0時
