「逆襲 2-4」 ページ6
私が大声を上げた時、扉が開かれ光が差す。
目の前には、やはり呆けた顔をするフロイド先輩がいた。
「ここに居たかA！フロイド悪ふざけが過ぎるぞ！」
リドル先輩の声だ。
「リドルせんぱっ」
後ろを振り向こうとすると、フロイド先輩に顔を掴まれキスをされる。
「やだ」
リドル先輩はもう絶句しているのだろうか。影が大きく揺れるだけで声はしなかった。
「は？」
私と先輩の声がこだまする。
何が嫌だ。こっちの方がもっと
「小エビちゃんにどっか行かれるのやだ」
顔を掴む両手はいつしか背中に回り、縋る様に抱きしめられる。
「他の男見てるのつまんない」
どうして、こんなに拗ねたような声を出すのだろう。
「ずっと苛々するし不愉快」
肩に顔を伏して、足をも使い私を覆う。
「やだったらやーだ」
子どものような駄々こねに、私はついため息をついてしまった。
「リドル先輩。大丈夫ですよ」
「なっでも」
「どうせすぐ飽きて放すと思うので…」
先輩の背中を撫でる。
「む、それもそうか…」
「一応今日の夜君の寮に様子を見に行くからな！」
そう言い放って、また律義に扉を閉める。
「はぁ…なんか私も大人気無かったですねごめんなさい」
気分屋とは言え、親しい？まぁ良く思ってもらえたのには変わりないだろう。
それを何も言わず切れかかったのは私だ。
「…ゆるさねぇ」
はいはい、ごめんなさいね、とこちら側から先輩を抱きしめる。
「直ぐに飽きるって言ったの、許さねぇ」
「…え？」
想定に無かった言葉が耳に飛び込んで、身体が固まる。
「確かに俺飽きやすいけど、こと小エビちゃんに限ってはずぅっと構ってきてあげたじゃん」
「そんなこと言うなら一生絶対飽きてやんねぇ」
抱きしめた手をパッと放す。もしかしてリデル先輩に助けてもらった方が良かったのでは、
と怒りが消化した心が怯えたように警報を鳴らす。
「ねぇジェイドー」
「はい、何でしょうフロイド」
フロイド先輩が呼びかけると、廊下の方からジェイド先輩の声が聞こえてくる。
「今日このまま連れて帰るから」
「はい、分かりました。では僕はアズールの所にでも泊まりましょうかね」
「フフ…“仲直り”出来て良かったですね。フロイド」
「小エビちゃんがずっと駄々こねてちょー大変だったー」
胸の傷をなぞられる。もう血は止まっていたが、それでも微かに痛みは生じる。
「もう離してやらねぇから。」
首輪にでも、と言うように彼はまた首に歯を立てた。
「期限付きの関係」エース夢（リク感謝です！）→←「逆襲 2-3」
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ていていて(プロフ) - 飛鳥さん» ２にての話数が足りなくなってしまったので、3の方でトレイ先輩夢載せさせて頂きます…！お手数ですが3の方にお飛びください…！（再度のリク有難うございます…！） (2020年4月24日 0時) (
レス) id: 07fa99b89e (このIDを非表示/違反報告)
飛鳥(プロフ) - またトレイ先輩のリクエストで大変恐縮なんですが、主人公が怒られちゃうお話もし可能でしたらお願いしたいです…。 (2020年4月17日 2時) (レス) id: e991a9fa95 (このIDを非表示/違反報告)
タコのトランプ(プロフ) - とっても素敵なお話ばかりで切なくなったり背筋が冷えたり楽しいです！よければジャミル先輩のを書いてください！お願いします。 (2020年4月16日 18時) (レス) id: 27b3bc46a1 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ - 本当に最高のお話でした..！！読んでいると、切ない気持ちになりました！素敵なお話をありがとうございました(≧∀≦) (2020年4月12日 9時) (レス) id: 2ef73a5082 (このIDを非表示/違反報告)
おかゆ - あと、リクエストお願いしてもいいでしょうか..？可能であれば、レオナさんとのお話をお願いしますm(_ _)m (2020年4月11日 18時) (レス) id: 80b818e3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ていていて | 作成日時：2020年4月3日 0時
