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薮「ただいま!」
やっと仕事が終わった。だけど、「おかえり」と出迎えてくれる光はいなくて、かわりにテーブルに伏せて眠った光がいた。それも、いつもはテレビをつけっぱなしだと怒る光が、テレビをつけたまま。どことなく不安感を覚えた俺は、すぐに光の元へ駆け寄る。
その顔を覗き込むと、目の下に涙の跡が見えた。
え、どうした。何かあったのか、?
心配でしょうがなくなったものの、ぐっすりと寝ている光を起こすのも気がひける。
俺は光をそっと抱きかかえ、ベッドに寝かせた。
リビングに戻ると、食器が出しっぱなしで、俺はまた違和感を覚える。だっておかしい。いつもは片付けないと気が済まないのに。
不思議に思いながらも食器を流しに置き、食器を洗うことは禁止されているため、俺は風呂に向かう。
シャワーを浴びて1日の疲れを癒し、…といっても、やっぱり光がいないと癒しは足りないな、ほんとに、俺は光のことが大好きだ。頼って欲しい。なのに、…光はいつも一人で抱え込む。
悩みとか、悲しみとか、全部一人で背負おうとする。それが光だ。
俺が絶対気づいてあげよう。そう思ってたのに。
薮「俺なにやってんだろ…」
そう思ったらいてもたってもいられなくなって、秒で風呂から上がり、そっと光の頬に手を添える。
あ、…顔を見て思う。最近キスすらも…してないかもしれない。
相手は寝てるんだから、何の意味もないってわかってる。
だけど、俺がいてもたってもいられないんだ。
ハタハタと時々動く長い睫毛。
シュッとした綺麗な鼻。
そして__
俺は何週間ぶりかの、光の唇に口付けた 。
明日は甘やかしてあげよう。
そんな甘い考えに俺は後で後悔する。
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作者名:れもん。 | 作成日時:2018年5月27日 17時