らいむとれもん。3(yb×hk) (ページ3)

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hk

ピンポーンと聞こえ、俺は急いで、だけど急いでるのがバレないように、静かにドアに向かって走り出した。

光「よ、よう、アイス買ってきた？」

薮「ふは、買ってきたよ、」

俺の了承も得ず、薮がズカズカと俺の部屋に入ってくる。
自分の家に薮がいるなんて…。1ヶ月間なかっただけで、こんなにも久し振りに感じるものか。

それも、もともと知念と3人でご飯を食べに行くことが多く、たまに俺の家による、なんて事ばかりだった。

何緊張してんだよ俺…。

だけど、やっぱり俺は薮には敵わないらしい。
俺が何も発しないまま、薮は「ベッド行ってな？俺風呂入ってくるからちょっと待ってて」って。
寝れないんだ。なんて、一言も言っていないのに。長年の時とは怖いものだ。

もちろん俺は素直に待っているのだけど、明日はこうしなくては。セリフはなんだっけ。記者のインタビューにも答えなきゃ。あそこのシーンの動きは…。
頭の中は不安だらけで、もうなんだか自信がなくなってくる。

薮「ひかる、」

いつのまに上がってきていたのだろう。
俺の顔を覗いて言った「ひかる」が、なんだか心地よかった。もともと薮の声は大好きだから。

そんなことを考えていたら、薮が俺の横に寄り添って寝てくれた。
子供みたいだなんて、誰かにからかわれたっていい。1人じゃねれない。ってことをバカにもせず、当たり前のように隣に来てくれる薮が好きだから。

ああ、なんだ、俺相当薮依存症…、？

薮に頭を撫でられて、ふと不安を口にした。
セリフのこと。インタビューのこと。全部全部。ゆっくりと話す俺の話を、薮は頷きながら聞いてくれた。

だけど、結局薮の口から出た言葉は…

薮「光なら大丈夫だよ。」

なんの根拠もないやつ。
だけどさ、なんか。薮の大丈夫は、本当に大丈夫な気がしてくるんだよ。
なんでだろうね。

薮「光がここ最近舞台のためにたっくさん頑張ってるの俺知ってるから。心配しなくても大丈夫。やってきたことをそのままやればいいだけだよ。」

そっと微笑む薮を見て、どっと眠気が押し寄せた俺は、ゆっくりと目を閉じた。

＿＿あ、アイス、食ってねぇな、…