Prologue 2 (始まり) ページ2
『…』
鍵を閉め、電気もついていない部屋の中でベッドに潜り込んだ。
明日は平日なのに、とか…明日気まずい、とかもう今の私にはどうでもよくて泥のように眠った。
いつかの記憶を思い出した。
それはとても懐かしくて、私が養子ということに気づいた時に読んでいた漫画だった。
名前は確か…「学園アリス」。
ちょうど友達から借りていて急いで返さないとという気持ちで読んでいたのに、読んでいくうちに共感深くてその時の悲しい気持ちが吹っ飛ぶくらい主人公を応援していたのを覚えている。
その友達が途中で転校してしまい、全巻は貸してもらうことが出来ないことを謝られたのが懐かしい。
あぁ、私も「学園アリス」の主人公__蜜柑みたいに前向きで沢山笑える子だったらこんなに塞ぎ込まなかったのかな…
そんなことを考えながらいつの間にか意識は暗闇の中で途切れた。
変な夢を見た。
その夢では私は三人家族でとても笑顔に過ごしてた。
けど、私が___ってわかったらその笑顔は一瞬で崩れた。____から逃げ回る疲労と親に迷惑をかける事が嫌になって私は親に____いくと伝えた。親は、涙を流しながら謝ってきた。
去り際、親は泣きながら笑ってた。
私は、見送られるまま何も出来なくて、ただただ俯いてた。
*・゜゚・*:.。..。.:*・・*:.。. .。.:*・゜゚・*
『ん…』
朝日が眩しくて目が覚めた。あれ、昨日部屋のカーテン開けてたっけ?
?「あ、おはよう。目覚めた〜?♡」
『!?』
な、なんで…!?
?「あれ、僕なんかしちゃったかな〜?」
目の前に鳴海先生が!?
『』
?「え、息してる?おーい、大丈夫〜?」
『ハッ……貴方誰。ここどこ。』
え、これ現実?何で今話してるの?さっき見た変な夢…となにか関係があるのかな?
鳴「えっと、僕の名前は鳴海•L•杏樹です♡昨日も自己紹介したけど忘れちゃったかな〜♡」
『…ここどこ』
鳴「え、それも?ここは学園アリスに向かってる車内だよ♡Aちゃん昨日学園のお迎え来たの覚えてないかな?とても、遠いから半日かかっちゃったけどね〜♡」
『…』
ここは、学園アリスの世界だよね…理解はしたけど…ナルのその話し方マジなんだ。♡語尾につけてたらそりゃ勘違いされるわな。…オカマって。
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃけ | 作成日時:2023年9月9日 1時