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その後もAと炭治郎はお互いを鼓舞し合いながら辛く苦しい修行をこなし、一足先にAだけが最終選別に行っても良し、という左近次の許しが出た。

「え、でも私、義勇さんに勝ってからじゃないと…」
「義勇の許しは得てある。男である炭治郎と同じ修行をこなしたAを、もう誰も止めはせん」

結局、左近次のもとへ修行に来てから義勇は一度もAに会いに来てくれることはなく、話どころか顔すら見れていない今の状況に、Aはとてつもない寂しさを感じていた。


用件だけ言って部屋を出て行く左近次を見送った炭治郎は、隣で沈んだ様子をみせるAに、顔をのぞき込むようにして声をかける。

「大丈夫か?」
「…。ふふ…駄目だね、私。炭治郎だって優しいし、鱗滝さんにも、ものすごく良くしてもらってるのに…。私、義勇さんがいないと、全然駄目みたい」

それが恋だよ。
それが好きってことなんだよ。
いろんな言葉を飲み込んで優しくAの頭を撫でた炭治郎は、いつか自分もこんな風に恋をする日がくるのだろうか、とどこか他人事のように考える。

「義勇さんはきっと、Aが修行に集中できるように、気を使ってくれてるんだ。最終選別が終われば、きっと会いにきてくれる」
「炭治郎…」

一緒になって寂しそうな表情を浮かべて、必死に自分を元気づけてくれる炭治郎の優しさに、Aは少しずつ寂しさが和らいでいく心地がする。

「…ありがとう」

そう言って綺麗に笑ったAからは、藤の花の香りと、やはりほんの少しの寂しさと悲しみの匂いがした。

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チーズ(プロフ) - レインさん» コメントありがとうございますー!!不器用、じれったいをモットーにして書いたものなので、そう言っていただいて嬉しいです。最後まで読んでいただきありがとうございます! (2019年12月17日 21時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 義勇さん不器用すぎていつ、くっつくんだ!早くくっつけ!クソッ!!見てるこっちがなんかアレだ!!(語彙力) 面白い!! 完結おめでとうございます! (2019年12月17日 20時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - たまごさんさん» 最後までお付き合い頂きありがとうございます!!そうだったんですね!嬉しいです!次作でもどうぞよろしくお願いします! (2019年12月1日 7時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)
たまごさん(プロフ) - はああ・・・やはり良きです・・・完結おめでとうございます!!無惨様の作品は知らず知らずのうちに見ていました!!好きだなあと思って、作者誰だろ?と下にスクロールしたらまさかの・・・。僭越ながら次作でも応援させていただきます!! (2019年12月1日 0時) (レス) id: 8760f7a678 (このIDを非表示/違反報告)
チーズ(プロフ) - orangeさん» こちらこそ、最後までお付き合い頂きありがとうございます!ぜひ書かせていただきます(^^)もうしばらくよろしくお願いします! (2019年11月30日 23時) (レス) id: eb72564922 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チーズ | 作成日時:2019年11月13日 13時

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