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もう、心の奥では気付いてた。
ううん、もう奥とかじゃなくて、もっと前から。
こいつのこの輝いてる笑顔が向けられているのは、
俺じゃなくて違う人だってこと。
｢ まる ｣
俺がどんなに名前を呼んでも。
｢ なーに、亮ちゃん。｣
こんなにも優しい笑顔で振り返ってくれても。
俺がどんなにこいつの隣に居ようとも。
俺は、まるの目線には入れていない。
ただその現実と向き合いたくなくて、
気付かないふりをしていただけ。
｢ すばる、だいすーきっ、｣
ふふ、と小さく笑って、
冗談のように言い放つ。
だけど、その頬は真っ赤に染まってて。
そんな姿をただ見つめて、苦しくなる。
そのすばるくんを見つめるまるの横顔を見つめてた。
まるはすばるくんに恋をしている。
その横で、なにも言えない、呆然と立ち尽くした俺。
俺には絶対向けられないって分かってるその笑顔。
だけど、どこかですこし期待してた。
｢ りょうちゃん。｣
そうやって、まるが俺の名前を呼ぶ度に、
嬉しさと苦しさが入り交じって、胸が痛くなる。
｢ どうしたん、まる ｣
俺は、上手く笑えてるか分からないけど、
必死にまるに答える。
｢ 聞いてや、すばるってな。｣
まるから簡単にこぼれ落ちたその名前。
聞きたくない。聞きたくない。…聞きたく…、ない。
｢ 最近無視するねん、…どうすればええんやろ。 ｣
聞きたくないから。
上手く言葉が出ない。
つらくて苦しくて。
｢ 知らんよ、お前なんかしたちゃうん？ ｣
首を傾げてそんな質問を投げつける。
思っていることじゃなくて、
必死に探してやっと見つけた言葉。
｢ ええ、そうなんかな、んんん、どうしよう。｣
頭を抱えて悩んでいる相手。
このまま無視され続けて、
まるの気持ちが無くなればいいのに。
なんて、ことは絶対に言えない。
｢ まあ、時間が経てば大丈夫やろ、｣
相手の肩を震える手でぽんぽん、と何度か叩いてみせる。
｢ せやね！ ありがとな、りょうちゃん。｣
まるが笑窪を作って笑いかける。
俺と視線が交わって。
これが俺をまた苦しくさせる。
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4423(プロフ) - はじめまして！ほほえみ最高ですね♪この切ない感じがまた好きです。…リクエストいいですか？ほほえみで今度は丸ちゃんの片想い系がよんでみたいです！出来たらよろしくお願いいたします！ (2017年11月1日 20時) (
レス) id: 6aecd16795 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Natsume | 作成日時：2017年11月1日 14時
