トラウマを抉るのはやめてぇぇ ページ34
『…………はじめまして』
私の口から出た言葉はこれだった
事情を説明している青城のみんなは驚いている
及川さんも一瞬びっくりしたものの、またいつもの笑顔に戻った
及川「こいつはねー俺の中学の時の後輩」
こいやって笑って言ってくれてるのも
全部私のためだと思うと
少し苦しくなった
『そうなんですか?じゃあ、よろしくね。えっと、名札見せてもらえるかな?』
平然
誰かわからないように振る舞え
笑って
笑って
これ以上青城メンバーに迷惑かけるな
飛雄「そんな嘘通用すると思いましたか?」
多分この場にいる全員が驚いただろう
でも、その中でも私が一番驚いた
なにを言い出すのか
私が隠したいこと
トラウマを無理やり穿り出される
ユースの合宿のことを今この場で言われたらたまったもんじゃない
『………なぁに?名前を知りたいから、さ
とりあえず、名札見せて?』
この中の人は私たちが初対面だと思っているんだ
だから変な行動をとったら怪しまれる
「"覚えてませんか"?俺、影山飛雄です」
『…………そんな名前の人、聞いたことがないわ。私たち…はじめましてよね?』
誰か助けに入って
そう願うばかりだった
その時
ガラララ
「お話中すいません
マネージャーの皆さん昼食の用意のため、
調理室に集まってくださいだそうです」
________国見ちゃん…
『……わかりました!今行きます!』
と言って、私は影山から逃げた
___
__
_
『ありがとう…』
国見「間に合ってよかったです」
『もうほんとにこわかった』
国見「守るって言ったんで、大丈夫です」
私はその
________大丈夫_______
に、とても救われただろう
『あ、りがとうっ…』
調理室までもう少しの頃、くにみんは私から離れた
国見「じゃあ、また後で」
『ばいばーいありがとねー』
と、手を振ってくにみんは体育館に戻った
よっしゃ!
頬をペチンと叩いて
私はまたいつもの笑顔に戻った
マネの仕事っ!やりますか!
調理室に一歩踏み入れた
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