【シャドウサイド】続章〜4〜妖魔界と鬼族

154☆二度 ページ4

｢なぁ洞潔っ！本当のこと教えてくれ！｣


おかしい、なぜ有星アキノリの声が聞こえるのか…。自宅で包帯を巻いてたはずだが…？

見回すとそこは妖怪探偵団事務所だった。

どうやら天野ナツメに召喚されたらしい。

しばらく沈黙が流れ、

｢って島之内先生、その包帯どうしたんですか？｣

天野ナツメの声にあわてて瞬時に服を着た。


おいとんでもない時に呼び出してくれたなっ！

｢なぜ、あと十秒後に呼び出してくれなかっ
た…！｣

｢大丈夫だ。俺もだけど洞潔って妖怪の時はいつもそんな感じだろ？｣

｢失礼な！こっちの姿の時は気にするんですよ！｣


少し顔が赤くなってるのを感じながら、私は近くの壁の方へよった。


｢それで島之内先生、包帯は…。かなり大きい怪我みたいですけど…。｣

月浪トウマが不安そうに聞く。

｢学校での誘拐事件の事を調べていたら、まさかの黒幕が女郎蜘蛛だった。成り行きで戦うことになったのだが惨敗してしまってな…。業炎丸も奪われてしまった…｣


そう言いながら改めて思い出した。


大切な武器ながら、不覚だった。



一刻でも早く取り戻したい。

そう静かに思いながら顔を上げると、

姫乃アヤメと目があった。



真っ赤な瞳の彼女と。

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