セイフク期限【Soya I】

Limit 9 * taisho ページ9

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半ば無理矢理取り付けた、放課後デート。


猪狩___Aちゃんの幼馴染、がいない、絶好のチャンスだ。


本人達曰く、付き合ってない、と口を揃えて言うけど、二人が醸し出している雰囲気はただの友達のものではない。


それを指摘したら、幼馴染だから、って返されたけど、


幼馴染は高校生になってまで、一緒に登下校はしないし、


何より、そんな……甘い雰囲気出さない。


ほかの誰も入り込めないような……、いや、作間はズカズカ入ってるけど。




「今日、あんまり混んでない……！」


『よかったね。あ、メニューある、たいしょーくん何にする？』


「、……えっと、」




不意打ちで呼ばれた、間延びした “ たいしょーくん ”


自分から呼ばせたくせに、思わず、赤面。




『私、抹茶にしようかな』




正直、タピオカの種類どころじゃなくて、


思考が停止しかけてるけど、


まもなく、レジが回ってくる。




「ふつーのミルクティーでいいかな、Mサイズで大丈夫？」


『うん、大丈夫』




Aちゃんの一歩前に出て、注文して、


お財布を出そうとする、Aちゃんを制してお会計をする。




『たいしょーくん、お金、』


「いいの、ちょっとくらいカッコつけさせて？」




これくらい、ポイント稼ぎしても良いでしょ？




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