Episode7 【健人side】 ページ7
その日の仕事終わり。
俺は松島と共に加賀見書店を訪れた。
「いらっしゃいませ」
店内から聞こえてきたのは、男性の声だった。
声のする方を見ると、３０代半ばと思しき男性がワイシャツの上に緑色のエプロンをつけて本を並べていた。
(男性の店員さんもいるんだ…)
ふとレジに目をやると、石塚さんがお客さんの会計を終え「ありがとうございました」と袋に入れた本を渡しているところだった。
俺は松島を連れてレジへと進む。
「あの…この間は、ありがとうございました」
開口一番、頭を下げると石塚さんは驚いたような表情の後、思い出したように「あ〜あの時の！」と笑顔になった。
「次の日、お礼言おうと思ってここに来たんですけど、結局お話できなくて…」
「そうだったんですか。わざわざお越しいただいたのに、失礼しました」
石塚さんが丁寧に頭を下げる。
言葉も態度もすごく丁寧だけど、不思議と距離を感じさせない柔らかな空気をまとっている。
(もしかしたらこの店の雰囲気がすごく落ち着くのは、店構えだけじゃなくてこの人の醸し出す雰囲気のおかげもあるのかもしれないな…)
俺は妙に１人納得してしまった。
「あの〜…今日は、何かお探しですか？」
見かねた石塚さんに尋ねられ、ハッと我に返る。
「あ、実はこいつが相談したいことがあるっていうんで…」
そう言うと隣に立っている松島の腕を掴んで引き寄せた。
「初めまして。実はどんな本を読んだらいいのか分からなくて。そしたら彼からこのお店紹介してもらって…」
「そうですか。ありがとうございます。ではこちらの窓口にどうぞ」
そう言って石塚さんは松島をレジの隣に併設された相談窓口へと促した。
俺も何となく一緒に移動したが、窓口には椅子が１脚しか置いてなかったので、「俺、テキトーに店内見て回るわ」と松島に声をかけ、その場を離れた。
遠目にも彼女の丁寧な対応が伺える。
いくつか松島に質問をしながら、その答えにしっかり耳を傾けていた彼女は、しばらくすると店内の棚から数冊本を出して説明しているようだった。
その間俺は雑誌や書籍を見て回る。
ふと男性の店員さんに目が行った。
店長という感じではないけど、仕事はできそうだしイケメンだ。
(まさかあの２人付き合ってるとかじゃないよな…)
男性店員と石塚さんを交互に見ながら考える。
すると男性と目が合ってしまい、俺は慌てて別の棚へと移動し本を探すフリをした。
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☆ - 25【ハットを頭に載せたりしながら】→乗せたりしながら、 30【手にあるものを載せ】→乗せ、 42【アップルパイの載った皿を】→乗った皿を だと思います (2019年7月4日 18時) (
レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 更新ありがとうございます。この先の展開がすごく気になります（笑）頑張ってください〜！ (2018年2月13日 19時) (レス) id: cf3c548632 (このIDを非表示/違反報告)
Sexy Rose(プロフ) - ゆらさん» ゆらさん、お待たせしております(^^; これからもできるだけコンスタントに更新していきたいと思います。よろしくお願いします！ (2018年2月7日 0時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 更新待ってました！これからも頑張って下さい。 (2018年2月6日 21時) (レス) id: b82b4b4cec (このIDを非表示/違反報告)
Sexy Rose(プロフ) - 愁さん» 愁さんコメントありがとうございます。細かいところまでしっかり読んでいただいて、ご指摘ありがとうございます！早速修正しました。ありがとうございました！！ (2018年1月29日 3時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sexy Rose | 作成日時：2018年1月22日 19時
