Episode25 ページ25
「ねぇ、これどう？似合う？」
「このデザインだったら、黒の方がいいかな？白がいいかな？」
「このハット、かっこよくない？」
トップスを手に取って体に合わせたり、ハットを頭に載せたりしながら、健人くんは私に話しかける。
どれも彼にすごく似合っていて、本当にかっこいい。
だけどなんだか照れくさくて「いいと思うよ」とか「似合うよ」なんて月並みのしか言葉が出てこない。
(きっと紗英ちゃんみたいに若い子や、こういうシチュエーションに慣れてる子だったら、もっと気の利いた可愛いこと言えるんだろうな)
そう考えたらちょっと落ち込む。
「ちょっと試着してくるね」
数点の洋服を持って健人くんは試着室へと消えた。
その間、試着室の隣に並べられた小物やアクセサリーを眺める。
「これ、かわいい…」
目を引いたのはハートの中にブルーの小さな石が浮かぶネックレスだ。
「ラピスラズリだ！」
宝石に疎い私でも知っているその名に、ますます見とれる。
その時「お待たせ〜」と試着室から健人くんが出てきた。
「どう？」
そう言ってアイドルらしくポーズを決めた彼は、ちょっとだけはにかんだ顔をしている。
「うん！すごく似合ってるよ！やっぱトップスは黒で正解！」
正直に感想を言うと、健人くんは嬉しそうに笑って「よっしゃ！」とガッツポーズを決めた。
そのまま試着室に戻りしばらくして元の服に着替えて出てきた。
「ねぇ！せっかくだからさ、何かお揃いのもの買おうよ！」
試着室から出るや否や、健人くんはそう言って私の腕を引っ張る。
「え？お揃い？」
「そう！ほら、こういう小物とか、あ！Ｔシャツとかだったらいいじゃん！」
私はＴシャツが並んだ棚へと連れていかれる。
「これは？ほらAちゃん、ちょっと当ててみて」
Ｔシャツを手渡され、言われるがままに胸の前に当ててみると、健人くんはパッと表情を輝かせた。
「いいじゃん！似合うよ！！」
「そ、そうかな？」
「うん！いい感じ！じゃあさ、Aちゃんはその色で、俺はこの色にしようかな」
健人くんは相変わらず上機嫌なまま、色違いのＴシャツを自分の体に当てて鏡を覗き込んでいる。
「よし！じゃあ決定！」と言うと私の手からＴシャツを受け取ると、目を見つめて「初めてのお揃いだね」とウィンクした。
突然のことに息が止まる。心臓が痛いほどドキドキして頬が赤くなるのが自分でも分かる。
私は慌てて「ちょっとメイク直してくる！」とトイレに駆け込んだ。
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☆ - 25【ハットを頭に載せたりしながら】→乗せたりしながら、 30【手にあるものを載せ】→乗せ、 42【アップルパイの載った皿を】→乗った皿を だと思います (2019年7月4日 18時) (
レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 更新ありがとうございます。この先の展開がすごく気になります（笑）頑張ってください〜！ (2018年2月13日 19時) (レス) id: cf3c548632 (このIDを非表示/違反報告)
Sexy Rose(プロフ) - ゆらさん» ゆらさん、お待たせしております(^^; これからもできるだけコンスタントに更新していきたいと思います。よろしくお願いします！ (2018年2月7日 0時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら - 更新待ってました！これからも頑張って下さい。 (2018年2月6日 21時) (レス) id: b82b4b4cec (このIDを非表示/違反報告)
Sexy Rose(プロフ) - 愁さん» 愁さんコメントありがとうございます。細かいところまでしっかり読んでいただいて、ご指摘ありがとうございます！早速修正しました。ありがとうございました！！ (2018年1月29日 3時) (レス) id: 3736ec2a42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sexy Rose | 作成日時：2018年1月22日 19時
