君には笑顔が１番似合う。【天馬司】【神代類】ー３ー

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『っ！！』


離れたい。

神代さんにしか意識がいかない。

耳元で「フフッ」と妖しげに笑った後、神代さんは

やっと私を放してくれた。


類「それじゃあ、部屋でゆっくり食べてね」


返事もできず、きっと赤くなっている顔のまま自室に駆け込んだ。

ご飯を机の上に置いて蹲った。


『…助けて寧々さん…！』


もう、頭がおかしくなりそうだ。


────


『無理ほんっとに死ぬ助けて……』


寧々「…そっか、お疲れ様」


寧々さんに抱き着きながら昨日の事を全部話す。

神代さんに引きつつ、寧々さんは慰めてくれた。

やっぱり良い人。


寧々「それで？ 返事どうするの、今日でしょ」


夏休みに入った。

あれからは時間があっという間に、本当に光速で過ぎていき

返事を出す『８月１０日』になってしまったのだ。

正直、返事は決まっていない。


『……決まってない』


寧々「…ま、私は関係無いから良いけど。 後悔はしないでね」


『…うん、ありがと寧々さん』


寧々「えむとかには相談したの？」


『言ったんだけど…ずっとはしゃいでて…』


寧々「……司は？ もう相談しに行かないの？」


天馬さん。

告白された日に相談して、なんとなく会えない人。

何だろう、特に何もしてないのに会いづらいというか。


寧々「あいつ、ちゃんと良い所はあるから行ったら？」


『…そう、だね。 分かった、行ってみる』


手を振る寧々さんに手を振り返してから、家を出た。

蝉が鳴く暑い夏。

…私、ほんとに返事どうしよう。


「……A？」


『…え？』


俯いて歩いてたから気付かなかった。

目の前には天馬さんが私を見つめて立ち尽くしていた。


『…あ、天馬…さん』


司「どうした？ 何かあったのか、その顔…」


…どうしよう、もう、話すべきだろうか。

察してくれたのか、天馬さんは無言で私の手を引いて歩き始めた。

その手は熱くて、夏のせいなのか体温なのか分からない。

私も何故か話せなくて、そのままついていくだけだった。


〜類side〜


Aくんは何をしてるかな。

今日だって、覚えているだろうか。

僕の恋が終わるか、続くかの選択肢。


類「…フフッ、楽しみだね」


────


合計７５００hit超え、ありがとうございます！

急にぶっ飛んですみません。

「３」のうちには終わらせたいので、構成を早めて書きます。

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