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〜夢主side〜


「や、来たんだね」


…なんて言うミクは居なくて、

私はあの真っ白なセカイではなく、真っ黒な所に1人立っていた。


『…何で、今』


口から漏れ出た言葉は、正に思っていた事だった。

天馬さんが…私のセカイに居るはずなのに。

確かに私は『ポジティブ・パレード』を流したのに。





「…ミクが言ってたのは、A、貴女ね」





『…ミクに会わせて』


このハスキーボイス、この声は私もよく知っている。

背後から聞こえた声に振り向くと、そこには棒立ちして

私を見つめている『巡音ルカ』が居た。


ルカ「それは受け入れられないわ」


『…お願いルカ。 私会わなきゃいけない人が居るの』


ルカ「…」


『わたしに用があるのかは分からないけど、それは必ず

 後で聞くから。 今はミク達に会わせて』


ルカ「…無理よ。 私からはミクの所に連れていけないの」


私が知っている優しいお姉さんの雰囲気は無くて、

ルカは無表情で淡々と告げた。

その冷酷さは、話している事を確定させた。


『…天馬司、って人を見た?』


ルカ「…もしかしてあの金髪の男の子の事かしら」


『うん、その人に用があるんだ。

 何かの手違いだとは思うけど、ここのセカイに来ちゃって、

 今学校内が騒がしくなってるから』


ルカ「…その司くんっていう子は、さっきここの狭間をうろうろ…

  迷子みたいに彷徨っていたわ」


『…え?』


ミク達の所に居るんじゃ…ないの?

じゃあ、天馬さんは今どこに…探しに行かなきゃ。

弾かれたようにその場を去ろうとしたのに、ルカは

私の腕を強く掴んで引き留めた。


ルカ「…行かせない、私貴女が羨ましいの。

  あんなどろどろの沼に居たのに、今は笑えてる。

  私もAみたいになりたいの…協力して、A」


『嫌…だよっ、離してルカ!』


ミク「ルカ、Aを離して」


薄い青緑色のツインテールが見えて、私は安心して座り込む。

途端にルカは顔を赤くして私の腕から手を離した。

何だ…この反応…。

ミクは私を片手で抱き寄せて、ルカに言い放った。


ミク「Aを独占したいのは分かるけど、駄目なんだよ」


『…ミク、天馬さんは』


ミク「うん、こっちに居るから大丈夫。 行くよ」


ルカを1人残したまま、私達はその場を後にした。


「…違うわよミク、私はただ…」


────


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設定タグ:プロジェクトセカイ , 天馬司 , 神代類   
作品ジャンル:恋愛
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ramune - めいさん» コメントありがとうございます!きゅんきゅんしてくれて嬉しいです。僕も親の前だと一人称変えてますよ笑 (2023年3月4日 23時) (レス) @page35 id: a4dd4a8261 (このIDを非表示/違反報告)
めい - まじで最高です!26話キュン死とかしそうてか僕もネット上では一人称僕ってゆってます!リアルは引かれるのでやめてますけどねw (2023年2月26日 15時) (レス) id: 1a8f013e22 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - もぐもぐさん» ぎゃー!!ありがとうございます!!この作品にそんな時間を掛けて下さるとは…!次回作も内容しか思いつきません!ありがとうございます! (2022年12月23日 19時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ - 今日話全部読んでみました.....!!!マジめっちゃ話面白くて、一気に読んじゃいましたwほんといい話でした。感動だぁ!もうずっとドキドキしっぱなしでしたwまた楽しみにしてます! (2022年10月15日 23時) (レス) @page46 id: 813177f50b (このIDを非表示/違反報告)
ramune - 海月ルナさん» ありがとうございます申し訳ございません…!! (2022年10月4日 21時) (レス) @page42 id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ramune | 作成日時:2022年5月11日 19時

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