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司「なっ…!!!」
類「それは……今は別れているんだね?」
彰人「はい。 中3から今まで、あいつの事は忘れてましたけど…」
冬弥「そうだったのか…何で別れたんだ?」
彰人「Aから言われた。
“ 集中したい事がある ” とか “ どうしても神高に行きたいから ”
とかの理由でな。
…でも、そんなの嘘だった」
そう言って東雲くんは辛そうに俯く。
数秒後、覚悟を決めたように僕達の目を見つめた。
彰人「あの時も、オレは気付けなかった。
……死のう、と、してた事に」
「「「!」」」
しん…、と静まり返る4人席。
そうか…だからAくんと東雲くんが病院に居た時も、
あんなに苦しそうだったのか……。
彰人「だからこそ今は、恋人っていう近過ぎる距離じゃなくて
幼馴染の目線で守りたい。
…ちょっと悔しいけど、Aはセンパイ達に譲ります」
眉を下げて、口元だけ薄く笑う東雲くんに、思わずため息を吐く。
東雲くんに対しての、じゃない。
こんな思いをしてきた東雲くんより、僕達の方がよっぽど幼かった。
好きになって、争って、そんな事Aくんは望んでいないね。
司くんと顔を見合わせて、僕達は頷いた。
類「東雲くん、今の事を話してくれてありがとう。
自身の辛い事を話させてしまって悪かったね」
司「彰人、本当にありがとう!
オレ達は反省しながら帰るとしよう!」
彰人「はあ…まぁ、別に良いっすけど……」
冬弥「はい、ではまた今度」
カフェから出て、空を見上げる。
淡い水色と藍色が混じっている。
夜の幕開けだ。
類「フフッ、僕達が馬鹿みたいだね」
司「全くその通りだ。 後輩にあんな事を言わせるなど、スター失格だ!」
類「ピリピリするのはやめようか。
Aくんにも心配をかけていたみたいだしね」
司「そうだな!!」
何だか、僕達の友情が深まった気がした…というのは、気のせいだろうか。
まさか、たった1人のためにこんな失態をするとは…。
Aくんもさすがだね。
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ramune - めいさん» コメントありがとうございます!きゅんきゅんしてくれて嬉しいです。僕も親の前だと一人称変えてますよ笑 (2023年3月4日 23時) (レス) @page35 id: a4dd4a8261 (このIDを非表示/違反報告)
めい - まじで最高です!26話キュン死とかしそうてか僕もネット上では一人称僕ってゆってます!リアルは引かれるのでやめてますけどねw (2023年2月26日 15時) (レス) id: 1a8f013e22 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - もぐもぐさん» ぎゃー!!ありがとうございます!!この作品にそんな時間を掛けて下さるとは…!次回作も内容しか思いつきません!ありがとうございます! (2022年12月23日 19時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ - 今日話全部読んでみました.....!!!マジめっちゃ話面白くて、一気に読んじゃいましたwほんといい話でした。感動だぁ!もうずっとドキドキしっぱなしでしたwまた楽しみにしてます! (2022年10月15日 23時) (レス) @page46 id: 813177f50b (このIDを非表示/違反報告)
ramune - 海月ルナさん» ありがとうございます申し訳ございません…!! (2022年10月4日 21時) (レス) @page42 id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ramune | 作成日時:2022年5月11日 19時