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〜夢主side〜
夢を見た。
『もしも』お母さんとお父さんとも仲良くて、
笑って過ごした夢。
所詮ただの夢なのに、とても悲しかった。
『っ、!』
目を開けると、真っ暗な部屋の中。
枕元に置いてあるスマホを見れば、今の時刻は6:47。
何だ、まだ7:00にもなってなかったのか。
ドアを開けて階段を下りてリビングへ。
司「Aおはよう、起きたんだな」
『…おはようございます』
そっか、昨日泊まっていってくれたの天馬さんだっけ。
もう朝食が用意されていて、天馬さんはテレビを見ていた。
『朝食、ありがとうございます』
司「気にするな! それより顔を洗ってこい、すっきりするぞ」
ただ頷いて、私は顔を洗いに洗面所へ行った。
─────
朝の支度をして、家を出た。
もう春が近いなぁ、冬の景色楽しんでおこ。
司「お前も変わったな」
ふと、天馬さんが言った。
自分では分かんないけど、私は変わったのかな。
もう、最低な『私』じゃなくなったかな。
『……そう、なんですかね?』
司「もちろんだ! えむも、寧々も、類もそう言っていたぞ!
過去を乗り越えて生まれ変わったと」
『生まれ変わった、か』
確かに転生したみたいな最近だったかもしれない。
もう私は「悪魔」に囚われたままなんだと思ってた、けど。
天馬さんが、神代さんが、えむさんが、寧々さんが、
他の皆が助けてくれたから。
また笑顔にさせようとしてくれたから。
マフラーの下で息を吐きながら笑った。
『本当にありがとうございます、これからもよろしくお願いします』
天馬さんは目を見開いたかと思うと、優しく笑ってこう言った。
司「ああ、これからもよろしくな!」
〜司side〜
Aは変わった。
その本当のAを見た時、完全に気付いてしまった。
ずっと心臓の音がうるさかった理由を、
目が合うと顔が熱くなる理由を、
胸が締め付けられる理由は、
オレはAが好きなんだ。
無自覚のうちだった。
恋に落ちる瞬間とは、分からないものなんだな。
隣で笑わせてやりたいと、思った相手だった。
─────
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ramune - めいさん» コメントありがとうございます!きゅんきゅんしてくれて嬉しいです。僕も親の前だと一人称変えてますよ笑 (2023年3月4日 23時) (レス) @page35 id: a4dd4a8261 (このIDを非表示/違反報告)
めい - まじで最高です!26話キュン死とかしそうてか僕もネット上では一人称僕ってゆってます!リアルは引かれるのでやめてますけどねw (2023年2月26日 15時) (レス) id: 1a8f013e22 (このIDを非表示/違反報告)
ramune - もぐもぐさん» ぎゃー!!ありがとうございます!!この作品にそんな時間を掛けて下さるとは…!次回作も内容しか思いつきません!ありがとうございます! (2022年12月23日 19時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
もぐもぐ - 今日話全部読んでみました.....!!!マジめっちゃ話面白くて、一気に読んじゃいましたwほんといい話でした。感動だぁ!もうずっとドキドキしっぱなしでしたwまた楽しみにしてます! (2022年10月15日 23時) (レス) @page46 id: 813177f50b (このIDを非表示/違反報告)
ramune - 海月ルナさん» ありがとうございます申し訳ございません…!! (2022年10月4日 21時) (レス) @page42 id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ramune | 作成日時:2022年5月11日 19時