守るべき人 ③ (ページ47)

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今日はクリスマスイブだし

翔くんとゆっくり過ごせたら良かったけど

今日も明日も翔くんは遅くまで仕事。

其れに年末の此の時期は

歌番組の出演とかも多いしね。

年が明けたらまた稽古が始まるから

此れからも暫くは

2人でゆっくり出来る時間は無い。

だから、

「翔くん、一緒に写真撮りません？」

「唐突だな、笑

　良いよ。如何したら良い？」

「其の儘しててくれたら」

「分かった」

翔くんの隣にぴったりくっ付いて座って、

スマホをインカメラにして

良い感じに角度を合わせて。

シャッターを切る瞬間に

翔くんの頬にキスをした。

「っ ... ！！」

「お、めっちゃ上手く撮れた」

「 ... 言ってよ、狡い、」

「じゃあ翔くんバージョンも撮ります？」

「撮る、」

「ふふっ、食い気味、笑」

ほっぺたを膨らませて唇を尖らせて。

拗ねた翔くんって滅茶苦茶可愛い。

此のあざとさに何度やられた事か ...

スマホを取り出して

同じ様にインカメラで角度を調整して、

俺に柔らかい唇が触れると

シャッターが切られた。

画面に映る俺は

吃驚するくらい甘い顔をしてる。

いざ自分のこんな顔を見ると

気持ち悪くすら感じるけど

何時も此の顔を翔くんは見てるんだろう。

「んふ、良い感じ」

「 ... 俺等、バカップルみたいですね、笑」

「良いじゃん其れでも。

　俺等って相思相愛でしょ？」

「勿論。翔くんの事が大好き過ぎて

　可笑しくなりそうですよ」

「へへ、俺も」

高校生カップルみたいな会話だけど

こんな事でも幸せに感じるから

翔くんとなら何をしても幸せなんだろうな。

お互いの写真を送り合って

此の写真がお互いのクリスマスプレゼント、

なんて笑い合って。

此れを見たら

辛い稽古でも何でも乗り切れる。

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