守るべき人 ③ (ページ39)

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軽トラを借りて身の回りの荷物を

新居に詰め込んで、

家具と家電も全部設置してもらった。

今のマンションの鍵を返したら引越しは完了。

今日翔くんが新居を見に来るから

スタジオまで迎えに来た。

「お待たせ！迎えありがとね」

「此れくらい全然。

　着くまで寝てて良いですからね」

「じゃあ ... お言葉に甘えて」

助手席に座って直ぐに眠ってしまった翔くんを

起こさない様に運転する事約20分。

「翔くん、着きましたよ」

「んぅ ...... ちゅう ... 」

「 ... はいはい、笑」

とろんとした瞳でキスをせがまれ

逆らえるはずが無く。

そっと唇を重ねたら

悶えるくらい可愛いふにゃふにゃの笑顔。

「部屋でゆっくりしましょう？」

「うんっ」

セキュリティは文句無しで、

誰にも会わず部屋まで行ける裏導線も有るから

今みたいな甘えたな翔くんには持って来い。

手を繋いでぎゅっと指を絡ませて

俺にぴったりくっ付いて歩く翔くんと

新居へ足を踏み入れた。

「わぁ ... 綺麗！お洒落だね」

「賃貸とは思えないですよね ...

　配置はこんな感じで良いですか？」

「俺は良いと思うよ

　竜也のセンスに任せる、笑」

「ふふ、分かりました」

「うおっ、チビ久し振りだな～」

まだちょっと落ち着かないチビが

翔くんを見付けた瞬間に飛び付いた。

すっかり懐いてるな。

「年が明けたら俺も此処に来るから

　仲良くしてね？」

「翔くんに甘えるのは良いけど

　俺の翔くんとの時間は取るなよ？」

「っ、もう ... 笑」

勿論チビも可愛い俺の家族だから

ちゃんと毎日甘やかしてるけどね。

俺はチビにすら嫉妬してしまう

全然余裕が無い男なんだよ。

翔くんとの2人の時間は

例えチビでも邪魔されたくないの。

... なんてね、笑

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