守るべき人 ③ (ページ16)

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あの日の話をしたら滅茶苦茶謝られたけど

謝る必要なんか無いよね。

竜也の記憶には無い話だから

自惚れかもしれないけど、

自分の事を想って泣いてくれるって

滅茶苦茶嬉しい事だと思う。

竜也と結ばれて幸せだな～、なんて。

... あ、そうだ。

「竜也、」

「ん？」

「明日、事務所行く？」

「行きますよ。 ... 何か有りました？」

「ううん、聞いてみただけ」

「？ ... ふふ、珍しいですね」

明日、竜也が事務所に行く事は

竜也のマネージャーに確認済み。

俺から、と言うか俺等から、

仲の良い友人や後輩達に

とある招待状を出す事になった。

其れを明日マネージャー経由で

渡してもらう手筈になっている。

キョトンとしてる竜也が可愛い。

サプライズだからね。

どんな反応してくれるかな。

マネージャーからの報告が楽しみだ。

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明日からは国立に向けての

本格的なリハーサルが始まる。

国立が終わったら、

直ぐにレギュラー番組の最終回の収録や

歌番組や大晦日に向けた打ち合わせ。

また竜也と会える時間が

かなり減ってしまうから。

「ふふっ、可愛いなぁ」

「 ... んん、」

ぎゅうっと竜也に抱き着いたら

優しく抱き締めて頭を撫でてくれる。

此の只管甘い時間が好きなんだ。

「翔くん、此方向いて？」

「ん ... ？」

ふと顔を上げたら

竜也の柔らかい唇が俺に重なった。

嗚呼 ... 幸せ。

竜也とのキスは、

寂しさやどんよりした気持ちも

忘れられる不思議な力が有る。

もっと、竜也で満たされたい ...

そんな俺の想いが通じたのか、

ソファに寝かされて

甘くて濃密なキスを沢山施してくれた。

明日からまた仕事漬けの毎日だから

此れ以上は、我慢しないといけないけど。

仕事が落ち着いたら

沢山お返ししないとだな。

竜也の事だから

お返しにもしっかり応えてくれるはず。

俺の体力、もつだろうか ... 笑

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