小悪魔と俺 (ページ10)

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今日は雑誌の取材だけで夕方には仕事が
終わってトレーニングいくっていう龍友くん
たちについていこうと思ったけどふと
あいつ迎えにいこうーかなーなんて。

いまから向かえばちょうどあいつの
仕事が終わる頃だし、

事務所を出てタクシーを捕まえて
何度か行ったことあるあいつの会社へ向かう。

でっかいこのビルの1階の入ったすぐそこに
いる、そういわゆる受付嬢のA
月から金曜までで終わるのは定時ぴったし

ちょうどじゃん。さすが俺。

ひょこっと中を覗けばちょうど
あいつが立ち上がるとこで電話をかける

｢はーい。れおー？どうしたのー？｣

『後ろ、見て。』

え！なんて言いながら勢いよくこっちを
振り返ると俺を見つけたのか一気に笑顔に
なるA

本当に俺のこと大好きだよなあ、

『迎えにきてやった』

急いで着替えてくるから待っててね
と切られた電話に小走りする後ろ姿を見送る

たぶん他の人が着てたらだっさいその制服も
あいつが着てたら可愛くて、

まあスタイルもいいし顔も可愛いから
当たり前なんだけど。

いつもなら10分やそこらで出てくるのに
なかなか出てこないから心配になってくる

そーっと中を覗くと、
は？誰あいつ。

背の高いスーツを着た男がAに
話しかけてる。

ていうかあいつもさあ、なににこにこしてんの？
これだから人たらしは。

我慢できなくてなって電話をかける

『遅いんだけど』

｢あ、ごめん！いまいくね！｣

そいつに頭を下げてこっちに走ってくる

｢お待たせしました！
迎えきてくれてうれしい！｣

『飯いこ。
なに食いたい？』

｢焼き肉！｣

『また？前も焼き肉だったじゃん』

｢だめー？A焼き肉食べたいなあ｣

腕掴んで上目遣いでお願いされたら
もうイチコロ。

片手にご飯を持っておいしそうに
肉を頬張るこいつにせっせっと肉を
焼くのはあとたった数十分後のこと

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