小悪魔と俺 (ページ49)

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『電話鳴ってるよ』

「あー、うん｣

ちらって画面を確認したAは
また画面を伏せて電話に出ることはない

すると一旦着信音が切れるが再び鳴り始める

『出ねえの？』

｢、、、｣

『、、俺の前じゃ出れねえわけでも
あるわけ？』

「、そんなんじゃないって、
あのね、れお、｣

『、、男？』

｢、、え？｣

『お前はいつもそうやってふらふらしてさ。
なんか俺にやましいことでも
あるから出ねえんじゃねえの？』

｢、、帰る。｣

『は？図星かよ』

｢、、れおなんて、だいっきらい。｣

かばんを持って立ち上がると
個室のドアを勢いよく閉めて出てってしまう

、、大嫌いって言われちまった。
はー、、なんなんだよ本当に。

今日は久しぶりに仕事がはやく終わって
いつも飯作ってくれるお礼にと飯を食いに
来ててお腹いっぱい食べてこれから帰るってとこで。

帰り際にはコンビニ寄ってあいつが
好きなデザート買ってやって同じ家に
一緒に帰ってって思ってたのに。

いまは時間もまあまあいい時間でこんな時間に
着信なんて普通だったら急用かなとか思うのに
頑なに出ようとしないからなんなんだろって。

ちょっと熱くなっちまって、

俺彼氏でもねえから男と連絡取り合ってたって
文句なんて言えないし、
まあ当たり前にそんなの嫌なんだけど。

それにしても強く言いすぎた、
あいつにこんな声を荒らげることは
初めてで逆にあいつが俺に対してあんな
態度取るのも初めてで。

っておい。あいつどこいった、
もうこんな時間なんだけど

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