あふれて、こぼれて (ページ6)

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それでも辞めずに今も頑張ることが出来るのは、事務所の先輩に大好きなオッパがいるからだけじゃなくて。

メンバー達も勿論だけど、スビンが同年代として、リーダーとして、たくさん寄り添ってくれたからだ。

『ありがとね、スビン』

SB「リーダーとしてメンバーが辛そうなのは放っておけないよ」

そう言ってにっこりと微笑んだスビンは、結んであった中からこぼれ落ちたわたしの髪を耳にかけてくれたて。

そんな彼の、リーダーとして、という言葉にチクリと胸が痛むわたしは、彼に対して持ってはいけない感情を抱いている。

気付いたのはいつだったか、覚えていない。

気付いたら、きっと、そうだった。

今のメンバーと合流してから3、4年。必死で隠してきたからか、この気持ちは誰にもバレていないと思うし、これからも隠していくつもりでいる。

メンバー同士での恋愛だなんて許されない。それにスビンには、わたしへの恋情だなんて1ミリもないから。

スビンとどうなりたいとか、そんなものは考えていない。ただ想うだけでいい。スビンのそばにいられるなら、それだけで。

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