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ボムギュやヒュニンカイとゲームをしていたら、気付けば夕方だった。外に出ていたテヒョンやヨンジュンオッパも帰ってきて、晩御飯の時間で。
YJ「外にでも食べに行く?」
みんなでこの時間に揃うのなんて久しぶりだから、と言ったヨンジュンオッパに確かにそうだと思った。
わたしはグループの紅一点だけでなく、今のところBighitの紅一点でもあるからか、メンバーよりもソロの仕事が多くて。スビンもMCがあるし、ヨンジュンオッパもモデルのお仕事だったり、その他メンバーたちもそれぞれ自分のやりたいこと、やらなきゃいけないことをするようになって、宿舎でみんな揃うのはすっかり寝静まった夜中ぐらいだった。
SB「ヒョンとテヒョンは帰ってきたばっかりだけどいいの?しんどくないですか?」
TH「大丈夫です、メンバーと一緒にいることがいちばん楽だし」
ね、ヒョン。とテヒョンにふられたヨンジュンオッパもそうそう、と頷く。それならばと、メンバー全員で外食することになった。
YJ「待ってA、おまえそれで行く気?」
身支度をして、玄関に向かえばヨンジュンオッパにそう止められて。え?と首を傾げたら後ろから ぽす、と被せられた帽子。
振り返ればスビンが不服そうにヤーA、と唇を尖らせていた。
SB「もうちょっと変装しなよって言ってるじゃん、なんのためにこの間おまえに帽子プレゼントしたんだよ〜」
よく見ればこの帽子はこの間スビンに貰った帽子で。汚したくなかったから、大切だから、と部屋に飾ってあったのに。わたしが被っていないのに気付いて、わざわざ部屋から取ってきたの?
『でも、だって、なくしたり汚したりしたくなくて…。それにそこまで変装しなくても案外バレないものだよ』
そう言えば、「前もバレて騒ぎになってたのに?」なんてヨンジュンオッパにじとりとした目線を送られて、言葉につまる。
SB「………Aがあげた帽子を大事にしてくれるのは嬉しいけど、でもおれは使ってくれてる方が嬉しいよ。なくしたり汚したりしたらまたおれが買ってあげるから」
これから外出るときはこの帽子を被ってよ、わかった?とまるで小さな子に言い聞かせるみたいにわたしに言ったスビン。
それにこくりと頷けば、満足そうに帽子の上から頭をぽんぽんと撫でて。
TH「準備できました?」
HK「ヒュニンイは空腹でお腹と背中がくっつきそうですよ〜」
マンネ2人の声に急かされて、慌てて玄関を出る。
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作者名:Ukai | 作成日時:2020年10月1日 12時