メンバーはじゃすみんです。 (ページ9)

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菊池side ページ9

Aが楽屋でてってから様子がおかしい

多分皆も気付いてると思う

出番終わってステージ裏に来て、すぐ中島が話し掛けてた

俺が原因だと思いつつも、何も出来なかった

多分それだけじゃないと思ったから

いつもなら曲前に絶対桐山くんにでけえ声で一言言うのに、今日は何も言わなかった

何かあったのかと思うけど、そこまで聞く勇気俺には無い。

でもこれからもああなるなら、支えてあげたいと思った

いつもは最後に楽屋を出るAが、荷物だけ持ってすぐに出ていった

すぐ出て探したけど見つからなくて、帰ったんだと思った

相当な事だと思って、ちょっとそっとしておこうかと思ったのに

気付いたらコンビニで体に優しそうなものを買ってAの家に向かってた

菊池「ここ暗いしよく見えねーんだよな、、」

Aは帰り道大丈夫だったのか、心配になる

そう思ってたら、俺の真横を凄いスピードで車が通った

菊池「やっぱ危ねーなここ」

Aは前、車に引かれそうになった！と笑いながら楽屋に入ってきたことがあった

その時足に擦り傷があったのも、鮮明に覚えてる

そんなことを思い出しながら歩いていたら、男の怒号が聞こえてきた

菊池「何？Aの家の方じゃん」

ほとんど街灯が無いこの道は暗くて先まであまり見えない。

軽い坂を超えると少し先に人がいるのが分かった

さっきの人だと思って見たら、なんか見覚えがあって。

菊池「え、あれ、Aじゃん、」

隣にいるのが男なのはわかる。でも顔がよく見えない。

男がAの荷物を持ったとき、

「なんでやねん！笑」

ふと聞こえたその声は、

菊池「桐山くん、、、」

俺はいつも何も出来なくて、情けない。

居ても立っても居られずに、二人に背を向けて走り出した。