隠し通せませんでした ページ35
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『佑京くん、村上くん弄ったらいかんよ!』
Sh23「え、何たっきー?ムネのこと好きな感じ?
いじられると嫉妬する感じ?」
『ちがーう!!!
佑京くんのいじりに耐えられるの陵矢くんと礼くんくらいやろ!』
Sh23「そんなことないでしょ。ってか俺の事なんだと思ってる????」
しょうがないんよ。
隠してるから大っぴらに好きとか言えんし。
でもさ、好きなの?って聞かれて違うって否定されるのは流石にちょっと傷付く。
あとやっぱり付き合いの長さには勝てんなと。
俺と話してる時とはまた少し違う声のトーンに何となく寂しさを覚えてしまった。
嫉妬はしてない。と思う。たぶん。
Aちゃんはそういう人じゃないし、男ばっかりの職場で進展してないんだから、近すぎる人には惹かれないのかもしれない。
Sh23「ムネ?どうした?」
Ys55「え?……あぁ、A、さん話したラーメンってどこやったかなって思って」
Sh23「そんな心当たりあるもんなの?」
Ys55「ラーメン好きって言ってたんで、美味しかったらしょっちゅう連絡してんすよ」
『まあいいや!調べて連絡して!』
Ys55「りょーかい」
『それと佑京くん。身体は大丈夫?』
Sh23「問題なーし」
『それならOK!拓也さんと柊太さんにも連絡してって伝えて!』
Sh23「おっけーおっけー。じゃあランニング楽しみにしてるー」
『走らんって言ったでしょうが!』
それじゃ〜と電話が切られた。
そして間もなく周東さん。
Sh23「やっぱり好きでしょ???」
Ys55「……………はぁぁぁ」
Sh23「否定しない?認めた?」
Ys55「もういいっす………。はいそうですよー、好きですよー」
ごめんAちゃん。
周東さんしつこすぎて隠すの無理や。
付き合ってるのは言わないから許して。
諦めてそう返した俺の顔を見た周東さんは、それはもう満面の笑みだった。
とても面白いものを見つけたぞって顔してるし。
はぁぁぁぁ。終わった。まだ札幌で試合残ってんのに絶対いじられる。
Sh23「へぇぇぇぇ〜???でもたっきーはライバル多いよ。
ウチだけで何人いるかなー?」
Ys55「やっぱそうなんすか!」
Sh23「独身の歳下達は大体そうじゃない?あと栗とか礼とか湧梧とか」
Ys55「なんでそういうこと言うかなぁ………」
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作者名:ミックーリ | 作成日時:2023年4月1日 1時