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検診は思ったよりも早く終わった。
豪雨ということもありリスケジュールする患者が多かったのだという。俺は大毅に送ってもらえるから今日来ることができたが、それ以外の妊婦からしたら危険極まりない天気である。主治医はそう笑うと、今日は外来の受付時間を早めに切り上げることになったのだと続けた。
曰く、この後から大雨洪水警報が発令されるくらいの土砂降りになるのだそう。
大毅の言った通り、昼過ぎからさらに崩れるとのことで、自分たちもまたさっさと病院を後にすると寄り道することなく帰宅した。
行きとは異なり、少し込み合う道路に苦戦しながらも帰路を急ぐ。スーツを着たサラリーマンやら、主婦らしき女性がハンドルを握る姿からして、職場からも帰宅命令が出ているのだろうことは想像に易かった。
近くの河川も増水しているらしく、ついさっき近隣の小中学校から集団下校する生徒たちの姿を見ている。
結局脱ぐことなかったカーディガンを掴むと、おもむろに大毅を見つめた。
間もなく自宅付近である。
「今日のお昼何がええ？」
「うどん二玉、あるんやなかったっけ」
「今日が消費期限のやつな。あ、あと前に買ったキャベツがある」
「肉は？」
「小分けのを回答すれば」
「ほんなら焼うどんは？ 最近食べとらんし、久しぶりに食べたいかも」
「ええね。じゃあ、お昼は焼うどんにしよか。夜はご飯炊いて被らんようにして」
野菜室にはニラもあったよな。冷蔵庫に卵があるからニラ玉を別で作ってもええかも。いや、これは夜のほうがええかな。それやったら夜もニラを使ってチヂミにしようか。
そんなことを考えている間にも車は地下駐車場に潜った。雨の音が奥に進むごとに遠のいていく。定位置に駐車すれば、大毅がシートベルトを外した。
「お疲れさん。ありがとうなぁ、こんな悪天候の時に」
「ええよ。それに検診は俺が付いていきたくて行っとるんやから。前見た時よりも大きなってたしな」
俺もシートベルトを外し、車から降りる。ここから自宅まではエレベーターで一本だ。
行きと同じく大毅の手を取りエレベーターへと向かっていく。雨音は聞こえなくなっていたはずなのに、何の予兆もなく轟いた雷の音は、地下駐車場内に反響した。地響きするような重たい音に、近くに落ちたのだと察する。
「今のすごかったな」
「近くに落ちたんかな？」
「やろうな」
「火事にならんければええけど」
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もち - 続きが気になります🥺 (2021年11月26日 6時) (
レス) @page22 id: e736566183 (このIDを非表示/違反報告)
camokinoko(プロフ) - 久しぶりの更新に嬉しすぎて声が出てしまいました！本当に大好きな作品です。せろさんのペースで、どうか無理のないよう‥ (2021年6月21日 1時) (レス) id: 636c89ef1d (このIDを非表示/違反報告)
せろ(プロフ) - みきさん» こんにちは。お優しいお言葉ありがとうございます。中々進まず申し訳ございません。また更新のたびに読んでいただけると幸いです。また何卒よろしくお願いいたします。ありがとうございました！ (2021年3月22日 0時) (レス) id: 58d899afb2 (このIDを非表示/違反報告)
せろ(プロフ) - ま。さん» こんにちは。いつもありがとございます。先ほどメッセージさせていただきました。ご確認いただき、一度試していただけると幸いです。お手数お掛け致しますが、何卒宜しくお願い致します。 (2021年3月22日 0時) (レス) id: 58d899afb2 (このIDを非表示/違反報告)
せろ(プロフ) - べりー。さん» こんにちは。いつもありがとうございます。お恥ずかしながら開設いたしました。直前でユーザー名を変えてしまったため、検索に引っかからない場合があるみたいです。見つかりましたでしょうか？もし見つからなければお教え下さい。個別にお伝えさせていただきます。 (2021年3月22日 0時) (レス) id: 58d899afb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せろ | 作成日時：2020年12月14日 0時
