中島さんちの姫ちゃんと菊池くんちの王子くん

４８−姫ちゃんパパ ページ48

・健人side




美姫「はぁー………」




ほら、また深いため息をついた





健人「ねぇ美耶、どう思う？」





リビングのソファーに座って、美耶と真姫とテレビを観てたんだけど





さっきから、ダイニングテーブルに座って、ココアを飲んでる美姫はあの調子…





中学２年生になった美姫



ため息の理由は……





美耶「優磨くんのジャニーズ入りだよ、きっと」





そう、優磨がオーディション受けて



事務所に入所した





風磨の話では、自分が入所した歳になるまで、思い続けてたら認めるって





それで、この度オーディション受けて合格して





美耶「なんかね、ジャニーズに入った途端に、優磨くんの周りが騒がしくなってるみたい」


健人「そうなんだ……」




ずっと、足並み揃えて育って来たから


美姫にとっては、青天の霹靂




優磨がジャニーズ入りたいって話は、風磨からかなり前に聞いてたけど


何となく言い出せなかったから


美姫は今回、入所と同時に知ったんだよね





美姫「はぁー…………」





もう、見てられない




健人「美姫ー、こっちで一緒にテレビ観ない？」





こちらをチラッと見て





美姫「飲み終わったら、部屋に行くからいい…」


健人「そっか」





美耶を見ると



やれやれって顔で頷いた





美姫「ねぇ、パパ」


健人「ん？どうした？(ﾆｺｯ」





美姫に声をかけられて、嬉しくて微笑む




美姫「やっぱりいい……おやすみ」


健人「えっ、美姫？」




流しにカップを持って行って


そのままリビングから出て行ってしまった





美耶「かなり重症だね」


健人「言いたい事あるなら、話してくれればいいのに」





美姫にとっての優磨の存在は



そこら辺の子とは全然違うからね





小さい頃は、どちらかと言えば


美姫はストレートに想いを伝えてた




『ゆまくんのおよめさんになりたい！』




って、言ったことなんて忘れてんだろうな





美耶「真姫は、悩み事はない？」


真姫「クラスの男子が、しゅうくんって呼ぶのバカにする」


美耶「それ、美姫の時もあったよね」


真姫「だから、秀磨って呼んでる！」


健人「え？名前呼び捨て！？」


真姫「男友達感覚♪」




真姫は、まだまだかな




恋に悩むのは(苦笑)




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