オレンジ３-Kento＆Fuma-

２０話-2 貴女side ページ32

・




健人「ちょっと待って！風磨とAちゃんが付き合って、まだ半年も経たないよね？」



A「うん……でも、健人くんと再会してから、健人くんがいつも心の中にいるの」



健人「Aちゃん…」




A「風磨くんがいるのに、私、最低な人間…」






健人くんに、自分の過去からの想いを告白してしまった






淋しくて、心が弱ってたから？




多分、それは違う





健人くんの存在を知ってから



心のどこかに健人くんはずっと居て



でも、私を愛してくれる風磨くんに応えなきゃって



不安にさせちゃいけないって



いつのまにか、風磨くんに対して受け身になってた






風磨くんを好きになって


あのベンチで告白された時は


風磨くんだけを想ってたのに






健人くんは、私の中でそれ以上の存在で



消す事が出来なかった




そして今夜、私の為に駆けつけてくれて



本当に嬉しくて



抱き締められた時、想いが弾けた






健人「俺たち、もう少し早く再会出来てたら、違う今があったのかな…？」





健人くんが、切ない声で呟いた





A「…きっと、出会えて無かったと思う」







私が、健人くんと出会えたのは



風磨くんのおかげだから…






健人「もう気持ちを抑えたくない」


A「健人くん？」


健人「風磨は、俺の大事なシンメでメンバーだから、奪いたいけど我慢しなきゃと思ってた」


A「……ん…」


健人「でも、もう無理だよ！Aちゃんの想いを知って、指をくわえて見ていたくない」





健人くんは立ち上がって、私の肩を掴んで





そっと、唇を重ねた




・

２０話-3 健人side→←２０話-1 健人side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す