姫と王子の恋愛事情

３８−王子side ページ38

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美姫「私、もらって来ようか///？」





まだ、顔の紅い美姫





優磨「もう来るだろうから、座って待ってようぜ」


美姫「うん…………でも、やっぱりもらってく、キャッ！」


優磨「危なっ！」





カーペットの縁に足を引っ掛けた美姫が



俺の方に倒れかかってきて




正面から抱き締めた




さっきよりも、近い距離





今、美姫が顔を上げたら絶対に唇が触れる





ブランコの時みたいにシャンプーの香りが鼻をくすぐって




抱き締める腕に力が入った





もう




止められない






美姫「ありがとう！もう大丈夫///」


優磨「なぁ、美姫」


美姫「ん？まず離して///？」





その言葉に、抱き締める腕の力が強くなる





美姫「ゆまくん？聞こえてる///？」


優磨「………美姫、キスした事ある？」


美姫「え！？」





驚いた声を上げて、顔を上げた美姫の唇に俺の唇で触れた






ファーストキス







って、告白すらしてないし




彼女じゃないのに




俺、何やってんだよ！！！





我に返って、美姫の体を離して





優磨「ごめん！」




一言だけ謝った




美姫「わ、私、帰るね…///」





俺の前を通りすぎて


部屋を出て行こうとする美姫の腕を掴んだら





優希「響太くん来たわよー！飲み物も頼んだから♪」





下から母ちゃんの叫び声が届くと同時に



部屋のドアが開いた




咄嗟に、美姫の腕を離して




美姫も、表情を見られないように俯いた




響太「お邪魔しまーす♪美姫ちゃん、学校ぶりー！」


美姫「あ、ほんとだね…(焦)」


優磨「あっ！と、飲み物ありがとな！」


響太「運んだだけだよ(笑)それより、この二人の微妙な立ち居ち何？」





確かに、顔の向きもちぐはぐで



違和感丸出し





優磨「あれだよ！今、そこの写真見て座るか、ってなったとこで」


響太「写真？俺も見たい！」




響太は、疑いもせずに飲み物の乗ったトレイを俺に渡して




コルクボードの前に進んだ





響太「もしかして、この小さい可愛い女の子って、美姫ちゃん！？」


優磨「俺も写ってんだろ！」




雰囲気変えたくて必死




美姫「可愛くはないけど、私……です」


響太「いや！すっごく可愛いから！」


美姫「あ、ありがとう、ございます」





まずい…




俺、本当に何て事したんだろ……





響太「あっ、これ亮輔じゃん♪会った事あったんだ！優磨も(笑)」




………




美姫・優磨「え？」




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