姫と王子の恋愛事情

２２−姫side ページ22

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ゆまくんと分かれて


ほんの少し前の出来事を思い出して


頬の筋肉が緩みっぱなし




だって、ゆまくんから




『明日から毎日一緒に行こう』って





距離は、家から最寄り駅までだけど



それでも、前みたいに一緒に隣を歩いて通学できるんだもん





ホームに立っていても




電車に揺られてる間も




駅から学校まで歩いていても




自然と笑顔





亮輔「美姫、おはよう♪」




後ろから声をかけられて


そのまま振り返った




美姫「おはよう藤ヶ谷くん(ﾆｺｯ」


亮輔「おっ、おう///」




少しだけ、驚いた顔で私を見てるのには



浮かれて全然気付かない




亮輔「なんか、いい事あった？」


美姫「え！？別に、そんな事、全然ない！」





心の中を、見透かされているようで恥ずかしくて



必要以上に否定してしまった




亮輔「全然ねぇ……」


美姫「無いこともない…かな？(苦笑)」




作り笑いで誤魔化す





亮輔「じゃあ、何があった？」


美姫「距離が開いてた友達と、また縮まった感じ」






嘘ではないしね！






別に、藤ヶ谷くんに好きな人って説明する義理は無いし




『苦しいなら止めればいい』とか言われちゃったから




そこまで話したくないもん






それよりも、ゆまくんとの約束を思い出して


上機嫌のまま


二人並んで校門に入ろうとしたら




正面から




響太「はぁ！？亮輔、なんで二人で来てんの？」


美姫「おはよう玉森くん」


響太「あっ、おはよう美姫ちゃん♪」




玉森くんが、私の隣に来て三人で並んで歩く




今朝は、ゆまくんとの事があって


その事で頭と胸がいっぱいだった私は




この状況を拒むのも



すっかり忘れていた






響太「ていうか、亮輔、今日は早く登校しなかったのかよ」


亮輔「早く来るメリット無くなったし、遅くしたら良いことあったからね〜♪」




ピースサインを玉森くんに見せつけてる藤ヶ谷くん





私を挟んで会話する二人に




美姫「私も、遅くしたら良いことあったの！」




嬉しさのあまり参加していた




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