姫と王子の恋愛事情

４８−王子side ページ48

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響太「あっ、優磨！美姫ちゃん、帰る時、何か言ってた？」




部屋に入るなり確認されて



強く持った気持ちが、一瞬萎える





優磨「帰るって、バタバタと家から出て行ったけど………どうなった？」





結果を聞くのは怖いけど



ここは、避けて通れない関門






響太「どうもなってないよ」


優磨「へっ？」


響太「今日は告白して、俺の気持ちを知ってもらっただけだから」


優磨「じゃあ、美姫からの返事……は？」


響太「もらってない！今日をきっかけに、俺を知ってもらいたいからって伝えた」


優磨「へー…そっかぁ！ふーん♪」





とりあえず、状況的には何も変わってない事に安心した





響太「帰り際に、ちゃんと考えたいからって言ってくれたから、俺を知ってもらえた頃に、もう一度告白しようと思ってる」


優磨「そうなんだ」





ちゃんと考えたいって、前向きにって事？






響太「もう一度、告白する事も伝えたし、俺自身すっきりして前に進めた気がする」





告白して、すっきりか……






今さら、俺も美姫が好きだ！なんて響太に言ったら





やっぱり、『今さら！』って言われるよな………








響太「優磨と並ぶには、まずは俺を知ってもらうとこからだしね」


優磨「え？」


響太「さすがに、幼馴染みと並ぶには、ハンデありすぎだからさ


お前も好きなんだろ？美姫ちゃんを！」


優磨「なっ！…………んで？」


響太「気付かないとでも思った？」


優磨「言われる程、気付かれるような行動はしてない…つもり」





いきなりの響太の発言に心がざわつく






響太「俺が、初めて美姫ちゃんの事を話した時も、やたら否定的だったし

今日の優磨の美姫ちゃんに対する優しい口調や態度見て確信した

だから、さっき言ったろ？

お前のよく知ってる、凄い強敵がいる事わかったからって」





確かに言ってた






響太「負けねぇから！」





響太が、拳を前に突き出した





優磨「俺だって！」





その拳に、俺の拳をぶつける





響太「って言っても、もう一人いるんだよ強敵が！」


優磨「亮輔？」


響太「そっ！唯一、ジャニーズに所属してなくて、一番長い時間を美姫ちゃんと過ごせる男」





さっきの亮輔の話をしてる時の




美姫の顔を思い出した





一番のライバルは、亮輔なのかも？




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