オレンジ リターンズ２ Kento.N

１５話−1 健人side ページ32

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今日はＣＤの最終打ち合わせ




あの別れた日以来の控室で、胸が苦しい




マリ「中田さん、今日はAちゃん来ないんですか？」


中田「今日は、事務所で企画書作成中って言うか……ずっと来ないよ(苦笑)」


勝利「担当になったら、連れてくるかもって言ってましたもんね！」





実は、俺も少し期待？してた



プライベートで会えなくなっても、仕事では会えるんじゃないかなって



でも、そんなに甘くはないんだね





聡「Aさん、うちらの担当にならないんですか？」




あ、それ俺も知りたい




でも、俺ら以外にも所属アーティストはたくさんいるわけだから


そんな都合よく、担当になるわけないし


ましてや、俺とAの関係を知ってる中田さんが


Aを俺らの担当にするわけないよな




その時、中田さんが風磨に視線を移して



風磨は、黙って頷いた





え？なに今の？




中田「聡くん、今のところ予定は無いんだよ、ごめんね」


マリ「Aちゃんも、担当になってくれたらいいのに」


風磨「余計な話はいいから、打ち合わせ始めようぜ」


勝利「だね！」





みんな、ゾロゾロ席に着き始める




中田さんと風磨の無言のやり取りが気になりながらも




とりあえずは、席に着いた





風磨は何か知ってるの？




ただでさえ、Aに会えなくなって、声も聞けなくて



今日の打ち合わせで、顔だけでも見れたらって



心のどっかで楽しみにしてる自分がいた




なのに………




中田「と言うわけで、あとは中島くん何かある？」


健人「え？」




急に名前を呼ばれて我に返る




風磨「聞いてなかったのかよ？」


健人「ごめん…考え事してた」


風磨「何やってんだよ、集中しろ！」


勝利「風磨くん、まあまあ」






勝利が、風磨をなだめてくれたけど






場の空気が悪くなってしまった





健人「すみません……もう一度お願いします」






仕事に集中しないと……



Aも、頑張ってるんだから




そのあとは、スムーズに打ち合わせが終わったけど




風磨に、さっきのやり取りの事、聞くに聞けなくて





健人「ありがとうございました、お疲れさまです」




打ち合わせ室を後にした




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