オレンジ リターンズ２ Kento.N

１３話−5 風磨side ページ26

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風磨「A？大丈夫？」


A「風磨くん…………私ね………健人く……守る方法……他に知らなくて……」





電話に出るなり、急ききったように話し出した




多分、一人で抑えきれなくなってたんだと思う




風磨「わかってるよ！中島を思って決断したんだろ？」


A「……ん……ｯ…」


風磨「でも、せめて中島に相談すれば良かったのに…」


A「一緒に居られないなら、私が悪者になって、別れを選んでくれたらって」


風磨「中島が、Aの嘘を見抜けないと思った？」


A「……見抜かないで欲しいと思った」


風磨「A」


A「……ん？」


風磨「バカ」


A「そうだよ」


風磨「ｸｸｯ…認めた」


A「だって、バカだもん」


風磨「Aが、中島の前から消えた時にも同じやり取りしたよな」


A「………そうだったかな(微笑)」





笑う気力ねぇくせに無理して…





風磨「でも、どんな状況でも飯だけは食え！」


A「わかってる………健人くんとの、最後の約束…………ｯ………だから」


風磨「そっか………」





それなら





風磨「俺とも約束しろ」


A「何？」






中田さんにお願いしたから






風磨「中島との別れを無駄にしないために、仕事頑張れ！」


A「え？」


風磨「体を壊すまで頑張る必要はない、ただ、守る為に別れたなら、お前が守りたいものの為に」






Aが、守りたいもの




それは、いくら別れたって変わる事のない





中島への愛




中島への愛を守る為に




二人の思いを形にするために





A「私の守りたいもの？」


風磨「辛い時には話を聞いてやるから」


A「え？風磨くん？」


風磨「A、一人じゃねぇから！勝利も聡もマリウスも俺も………中島も、お前の味方だから」


A「！……ん……ｯｸ……」


風磨「約束守れるよな？」


A「………うん」


風磨「飯食って、仕事をする！それだけ」


A「……うん、大丈夫」




本当は、全然大丈夫じゃないよな？




でも…




風磨「乗り越えろ！」





中島にも言った同じ言葉








A




無理矢理、勢いでごめん




泣き声聞いてると




つい、俺が変わりになんて考えるから







今夜は泣いて




明日から笑ってよ






他でもない





中島の為に






to be continued…

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