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エイジ ページ10
「…ひくっ」
部屋に私の泣き声が響く。
本当は思いっきり泣いてしまいたいけれど、隣の部屋にはえいちゃんがいて、
私は声を堪えながらベッドの上で枕を抱きしめて泣いていた。
仕事で失敗した挙句、ミスを重ねて上司に怒られてしまった。
「ねぇA〜?えっ、」
いつもの呑気な、マイペースな、そんな声で彼は部屋に入ってきて、
私の涙を見て驚いたようだ、途端に顔色を変える。
「…どした?」
彼は優しい声でそう言うと、そっとベッドの縁に座り、私の頭を撫でる。
「……仕事で…」
思い出すとまた涙が溢れてきて、言葉が詰まる。
彼は少し息を吐くと、私を抱きしめた。
「そういう時は1人で抱えないの。俺がいるんだから、いっぱい甘えていいんだよ?」
その言葉に私は声を上げて泣いた。
泣いてる間、えいちゃんはずっと私の頭を撫でてよしよし、
とかいつも頑張ってて偉いね、なんて。
私が素直に甘えられない分を甘やかしてくれた。
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作者名:リオ | 作成日時:2019年1月20日 2時