甘ったるいキャンディはいかが【短編】 (ページ7)

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アバンティーズ:そらちぃページ7

俺には好きな子がいる。

可愛くて、優しくて、ちょっと天然な、俺には釣り合いそうもないあの子。

彼女はモテるけれど、彼氏はいない。

何故かと言うと、彼女には好きな人がいて、

彼女にとって手が届かないところにいるみたいなのだ。

彼女の恋する未知の相手にちょっと嫉妬した。

ある日の放課後、俺は彼女に呼び出された。

理由は謎だし、もしかしたらつきまとわないでなんて苦情かもしれないし、

恐る恐る教室を覗くと、彼女は俺を見つけてにこりと笑った。

｢ごめんね、急に呼び出したりなんかして｣

困ったように笑った彼女はどこか緊張していて、

次に紡がれる言葉が俺にはちょっと恐ろしかった。

でも、君が言ったのは、後に君が俺の彼女になるきっかけで、

俺はただただ嬉しくて頷いてしかいなかったのを覚えてる。

ねぇ、君は覚えてる？

君が真剣な眼差しで俺の事を真っ直ぐに見て一言、

｢付き合ってください｣って言ったあの日のこと。