【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ8)

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2人はサムページ8

駅から学校へ続く朝の通学路、一人で音楽を聴きながら歩いてたら。

「わっ」

急に背後から腕を組まれて思わず声が出る。
隣を見るといつもの笑顔の代わりに恨めしそうな顔で私を見るソヌ先輩がいた。

「…………！」
「え？なに？」

私に向かって何か言ってるけど全く聞こえない。
あ、イヤホンしたままだった。

「ちょっと！どんだけ大音量で聴いてんの？」
「おはようございます」

私が挨拶すると、先輩は口を尖らせて歩き出す。

「この前は、ヘルプありがと」
「いえいえ」
「おかげでありがたい説教まで頂きましたけど」

あ、忘れてた。
そう言えばカトクのトークでソヌ先輩、愚痴ってたな…

「なんか言われました？」
「未成年の女子に深夜まで働かせるなって」
「まーそれは正論というか何というか」
「あと」

え、まだ何か？
他にお小言を言われるようなこと、してたっけ？

「…今度から、自分に頼れって」
「え、ヒスンさんが？」

うんうんと大きく隣でソヌ先輩が頷いた。

「僕の事情を知ったからには、放って置けないって…」
「…ん？」
「もう感動しちゃったよー泣きそうになったもん」

あれ、似たようなことを…確か私も言ってたような…？

「ヒスニヒョンはずっと遠い存在って感じだったけど、何か一気に距離が縮まった感じ？」
「ま…良かったじゃないですか」
「そうそう、だからお礼言おうと思って。ありがとね」

何とか丸く収まって良かった…
事務所にも言わないでくれるみたいだし。
実はヒスンさんて意外と頼れる良い人だった？

「だからさ、お礼もかねて今度3人でパーティーしよ！」
「えっ」

何その謎メンツ。

「ヒスニヒョンって何が好きなの？」
「確かチ…」

"今度は絶対、俺優先だからね"

「…何でしょうね。ミンチョかな？」
「えっ、本当に？最高じゃん」

チキンのことは黙っておくか。
というか店探さなきゃ…
どこが良いかなー。

「今度はチキンとかピザも頼んでー」
「あ、先輩。チキンの美味しいお店知ってます？」
「知ってるけど…？」
「あとでカトクで教えてください」

よし、これで探す手間が省けた。
あとは日にちか…

「でもさー、2人がサムだとは思わなかった」
「…サム？」
「違うの？」

サム…？
サムってなに？

「ヒスニヒョンはそう言ってたけど」
「その前にサムってなんですか」
「友達以上、恋人未満」

また私の知らない所で、勝手なことを言う男が出て来たぞ。