【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ50)

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陽キャの3人ページ50

「あ、そうそう」
「知らなかったっけ？」
「絶対僕に投票してねー」

あれ？なんか随分と雰囲気が違いません？
なんとなく、これでお別れだね…しんみり。
っていう展開に身を構えてたんだけど…

「新謎ルール…知ってます？」
「新謎…はちょっと分からないけど」
「ハッ、参加するんだから知ってるに決まってんだろ」
「スマホ取り上げられるってやつでしょ。最悪」

あー、分かってたんだ。
良かった…良かったのかな？

「しばらくAさんの声聞けなくなっちゃう」
「お前は毎日通話してたんだから良いだろ」
「えー、A今日から僕とも通話しようよ」

なんか…
しばらく夏休みで会えないくらいのテンションなんですけど…
もしかしてこの人たち、思ってたよりも陽キャだった？

「デビュー決まったら、自由がないとか…おやつは3,000₩までとか」
「3,000₩…だけ？」
「いや分かりませんけど…」

私が少しエモさに浸ってそう言うと。

「まだデビュー決まってないのに、その心配する必要あるか？」

ジェイ先輩が鼻で笑う。

「まずは生き残らないとね、僕はそっちが心配」
「確かに… でも2人は練習生長いけどさ、僕なんてまだ1年未満だよ？心配することあり過ぎる」
「歴なんて関係ないだろ」
「確かに、もうデビューしてる人たちで練習生歴が長い人もいれば短い人も居るしね」

不安も心配もあるにはあるんだろうけど、この3人ならなんだか乗り越えられる気がする。
やっぱり集団でいるって大事なんだろーな。
誰かが誰かを補える関係性って、グループには1番大事なことだもんね…。

「デビュー出来ますよ」
「え？」

根拠はないけど自信はある。
この人たち、間違いなくグループに選ばれる。

「Aに言われてもなー、興味ないんでしょ？KPOPアイドル」
「まあ、そんなには」
「いや、全く知らないでしょ？」
「今いちばん人気のアイドル、知ってる？」

えーっと、確か…BSS？
ん、なんか違うような…？

「ほらね、この子何にも知らないの」
「そういうところが良いんじゃないの」
「うーん、でも僕のことに関しては知ってて欲しいんだけどな」

アイドルでも練習生でも高校生でも、何でもいい。
私にとって大切な人には変わらない。

「後で…サインください」
「興味ないくせに、そういうのは貰うんだ」
「よし、じゃあこのAのスマホケースに書くか」
「僕も書く」
「あ、ちょ！辞めて」

陰ながら…一生、応援します。

だから色紙に書いてください…名前なしで。