【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ43)

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ソウルの森ページ43

今日は水曜日。
お店があれから定休日になったので、私も自動的にお休みになった。
とはいえ、唯一の友達とも言える学校の仲良し3人組は放課後にはレッスンに行ってしまうためにぼっちは確定。

「…ソジュのお散歩でもしてくるか」

私の話を聞いてきたのかスッと立ち上がるソジュ。
可愛い奴め、今日は遠くの公園にでも連れてってあげようかな？

「お水入れた、おやつも、ビニール袋も入れた」

ジェイクさん考案のお散歩セットの中を確認した後、ソジュにリードをつけて家を出発。
いつもは近くにある普通の公園に行くんだけど、今日は少し離れてるけど犬のお散歩コースで有名な大きい公園に行くことにした。

「わー広いね」

公園についてソジュを見下ろせば、早く行くぞ！と言わんばかりに尻尾を振っている。
これランニングタイム始まりそうな予感…

「あ、ちょっと！」

案の定、ソジュはスタートダッシュを決めて走り始める。
もちろん私はリードで引っ張られる形でその後を追った。

「はあはあ…はあ…」

まだ1分も経ってないのに万年運動不足の私は走り続けるのがもうギリギリでいつ転んでもおかしくない。
さらには万年筋力不足でもあるので、この中型犬くらいのサイズの犬すら止めることも出来ない。
こんなにダメダメフィジカルなのなぜこんな大暴れ出来る場所に来てしまったんだろう、と後悔し始めてた時。

「わあ！」

急にソジュが立ち止まって、万年運動神経皆無の私は立ち止まることも出来ず。

「ぎゃっ」

そのまま派手に転んで、右足を強打した。

「くーーーーーー」

声にもならない痛みって本当に痛い時。
もしかしたら折れたかも…？

「あーびっくりした…」

それでも他人から注目を浴びるのが極端に苦手な、陰キャによくある自尊心の塊の私はしれっとした顔でその場から立ち上がる。
本当は泣きそうなくらい痛いんだけど…

「あたたたた…」

すぐにベンチを見つけ、そこに座る。
ソジュは私の派手な転びっぷりに衝撃を受けたのか、さっきまでの走りたい欲はおさまり大人しくしていた。

「はあ…」

いや、脛から血が出てるやん。
そりゃ痛いわ…

「ソジュもお飲み」

ペットボトルで傷口を洗い、ついでにソジュに水受けに入れたお水を差し出す。
ジェイクさんこう言うことを見通して絆創膏まで入れておいてくれて…ないよね、さすがに。

「あー動きたくない…」

脚痛いし、血は出てるし…
誰かおんぶしてウチまで送って。

「Aさん？」
「……え？」