【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ41)

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ライバル要らないページ41

「あの2人、どうなったかな」
「なんか両思いなのにくっ付かない友達の仲を取り持ったみたいな感じがする」
「ある意味、そんな感じじゃないですかね」

ヨンサン駅までソヌ先輩とヤンくんと歩いていた。
あそこまでしたらもう、和解した様なもんでしょう。
なんせ通話でヒスンさんの本音がジェイ先輩にほとんど伝わってる様なもんだし。

「急にジェイヒョンが行かなきゃ、って言うから何事かと思ったよ」
「よく思いついたね、こんなこと」

ヤンくんが私に言う。

「チキン屋さんでのジェイ先輩見てたら…きっとヒスンさんが歩み寄れば全部上手くいきそうな気がしたから」
「確かに、何となく…ジェイヒョンは恐る恐るだけどヒスニヒョンに話しかけてもんね」

ソヌ先輩も分かってたんだ。
それならあの2人はもう大丈夫だな。

「ところで」

するとヤンくんが私の顔をその大きな目で覗き込む。

「ヒスニヒョンとどういう関係？」
「……………」
「ちょっと僕を見ないでよ」

私はヤンくんの視線から逃げる様にソヌ先輩を見た。

「サムとか言ってたけど嘘だよね」
「それは、嘘だよ」
「こっち向いた」

優しく微笑んだその目の奥は、笑ってない様な気がする…。

「ヒスンさんとなぜ仲良くなったのかは、話すと長ーくなるんだよね…」
「別に良いけど」
「だってこの後レッスンじゃないの？」

私がそう言うと、ヤンくんは口を尖らせる。

「あーもう、また逃げられる」
「ジョンウォニ、ほんとAのこと好きだよねー」
「そうです。だからあんまり仲良くしないでください」
「あ、認めた。でもそれとこれとは別だから」

ソヌ先輩が私の腕に腕を絡ませる。

「ちょっと…余計な揉め事起こさないで下さいよ」
「ソヌヒョンは言いましたよね？Aさんのことタイプじゃないし僕にくれるって」
「言ったけど、ちょっと気が変わった」
「は？何で！？」

逆側の腕にヤンくんが腕を絡ませるので、側から見ると私は警察に確保された犯人の様。

「僕の好きな物ほとんどAも好きでさ、こんな子初めてなんだよね」
「そこに運命感じないで下さい」
「運命ってそんな簡単な物？」

私が言うとソヌ先輩が頬を膨らませ睨む。

「じゃあ、Aは僕以外でこんなに趣味の合う男居る？いないよね？」
「…まぁ、確かに」
「ほらー！」

なんか話の方向性がおかしなことになってる様な…

「もうこれ以上、ライバル要らないんだけど」
「大丈夫、ライバルだと思ってないから」

はぁ…早く帰りたい。