【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ26)

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ヤキモチ妬いてた？ページ26

「お前、あの女だれ？」
「え、振り付けの先生の子…ってみんな知らないの？」
「あー！あの子か、すぐ分からなかった」
「僕は知らないけど」
「俺も知らん」
「ジェイヒョンは知ってるでしょ、僕たち一度挨拶してますよ」
「そうなの？」
「もー。でも1年前に会った時は、身長こんくらいだったから無理もないけど」
「え、あの子…何歳なの」
「11…くらい？たしか小学5年生だって」

これがジェイ先輩たちが早く帰ってった理由。
例の子は移住先の学校の学期が終わったタイミングで韓国に遊びに来て、遊び相手としてたまたま力くんが選ばれたらしい。

…というか、あの子まだ小学生！？
デカくね？私より大きかったけど！？

「もともと160くらいあったけど、1年で10cm伸びたんだって。羨ましいなー」
「最近の子は…成長が著しくてホントに」
「自分も最近でしょ」

ひさびさに後ろから羽交締めみたいなハグされて、なんか落ち着く。
慣れってホントに怖い。

「Aちゃんの体格良かったらおんぶして貰うのに」
「私の身体を破壊しないでくれる？」
「だからジェイクヒョンで我慢してるんだって」

あーよく家でジェイクさんに後ろから飛びついてるな…
それ見て「めっちゃ犬！」って毎回密かに思ってる。

「ねえ、ヤキモチ妬いてた？」
「………は？」
「だって部屋に閉じこもっちゃってー」
「それは…」

後ろから覗き込んで、微笑んでくる力くんが憎らしい。
こうやっていつも私の調子を狂わせてくる。

「でも…これで僕の気持ち、分かったでしょ」
「何が」
「何が？身に覚えないの？」

耳元でため息つかないで。
耳弱いからぞくぞくするんだってば。

「連絡先は男の名前ばっかりだし、食堂でもこっちでも男連れ込んでるし」
「連れ込んでるって…言い方が悪い」
「しかも、ソンフニヒョンと…夜の川沿いでデートしてるし」
「は？デートなんかしてないよ、あれは一緒に帰ってただけ…」

というか何でそれ知ってんの？

「アンタまさか…」
「これ」

すると力くんはポケットからスマホを出す。
画面をタップすると、ひとつのアプリを開いた。

「…何これ」
「これで、Aちゃんがどこに居るかいつでも見れる」
「うっわ…」

自分のスマホを手にして開くと、端の方に同じアプリが入っていていつの間にやら私たちは位置情報を共有してたらしい。

「暇な時ずっと見てるから、どこに居るかいつも分かるよ」
「だんだん怖くなってきた…」
「だから、もう浮気しないでね」