【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ21)

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初めてのホムパページ21

スーパーマーケットを出てからみんながウチに来た。

「お邪魔しまーす」

ジェイ先輩は慣れた感じでうちの台所に直行して、すぐに料理の準備に取り掛かる。

「なんか…部屋もシンプルなんだね」
「だから大した物ないって言ったじゃん」
「でも落ち着く」

ヤンくんは私の部屋を見学中。

「ジョンウォナ、あっちで映画見よ」
「えー、ヒョン1人で見ててよ。僕はこっちに居ますから」
「何もないじゃんこの部屋」

ソヌ先輩は私の部屋を見てすぐにリビングに行きたがった。
ま、先輩の言う通り見る価値ゼロなのは否めない。

「行かないなら、Aと2人きりで見るから」

私の隣に並ぶと私の腕に腕を絡ませる。

「それはダメ」

その間に割って入ると、ソヌ先輩はにやりと笑う。

「ホラーと恋愛映画、どっちがいい？」
「アニメかアクション見ましょうよ」

なんだかんだ言って2人は狭い廊下をくっつきながら歩いてリビングへ向かった。
私もそのあとを追う。

「A」
「ん？」

台所に居たジェイ先輩が通り掛かった私に声を掛ける。

「このオーブンて使える？」
「え、どうだろ」

この家来てまだ1ヶ月経つけど外にいる時のことの方が多いからあまり詳しくない。
持ち主はお祖父ちゃんの親戚らしいけど、しばらく空き家だったから置いてある物や設備がかなり古い。
いまだにシャワーが何をしても水しか出ない時もある。
力くんは叩いて直してるけど…絶対ダメだよね？

「使えるなら、これ使って肉焼きたいなー」
「うわ、本格的」
「そう？ウチはよく使ってるけど。母親も俺も」
「お母さんも料理上手なんですね」

先輩の家に嫁に行くには、相当なスペックないと厳しいだろうな…

「ちょっと動かしてみるか」
「手伝います」

オーブンなんて日本にいる時も使ったことないけどなー
そもそも台所に立つこともあんまりなかったし。

「なんか出来そう…とりあえず温めておこう」

料理人の勘が働いたみたいで、何とかオーブンを動かせるみたい。

「他にやることあります？」
「じゃあ…使い終わったの片して」
「はーい」

ジェイ先輩は隣でひたすら、まな板の上の野菜を切っている。
ソヌ先輩とヤンくんはいつの間にか見始めた映画に集中してるのか、すっかり大人しくなっていた。

「こんなに人が居るの、初めてかも」
「ふーん、いつもはニキと2人？」
「あの子あんまり家には居ないから」

最近特に、帰りも遅いし…
食堂に住んでた時は、すぐに帰ってきてたのに。