【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ19)

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ジョンソンオッパページ19

どどどどど…どうしよう。
私だけでなく、ジェイ先輩にまで見られてたなんて…
おい、お前！って声掛ければ良かったかな。

「このこと、誰かに…言ったりします…？」
「誰かって誰」
「どこかの…企業の……お偉いさんとか…」
「事務所に？俺が？」

うんうんと無言で頷くとジェイ先輩は私を見て鼻で笑った。

「言うわけないじゃん。そんなことする小さい男に見える？」
「ぜんぜんです。ジェイ先輩はイケメンで懐が広くて料理がレベチで真顔が怖くて」
「分かった分かった。そんなに取り繕わなくていいから」

笑顔でそう言うと私の頭をポンポンと撫でた。

「そんな不安そうな顔するなって」
「…だって基本ネガ体質だから」

こういうのってやっぱバレたらやばいんじゃないの？
一般人からしたら大したことじゃないけどアイドルとか芸能人、ましてやデビュー前の練習生の人達ってずっと事務所から審査され続けてる様なもんでしょ。
交友関係とかも見られてると思うし、力くんが素行不良なんて言われたらどうすんの…？

「俺がついてるから」
「金の力で揉み消します？」
「オイ」

あ、やっぱ真顔怖い。

「怖くて本人に聞けないんだろ？」

ジェイ先輩は横目で前を見ると、私の背中に手を添え前に進む。

「聞いてやるよ、さりげなく」
「本当に？…でもとんでもないこと言われたらどうしよう…」

年齢的には思春期の中学生男子だよ。
うっせーんだよ、クソババア！
とか言われたらどうすんの？
もし私がお母さんだったら耐えられない…
このクソガキ！くらいしか言えないよ。

「聞く前から落ち込んでんの？」
「最悪な結果を考えながら常に心の準備をするんですよ、陰キャは」
「陰キャ関係ないだろ」

呆れた様に言われたけど、筋金入りの陰の者としてはそうやって生きていくのが楽なんですよ。
期待をしない方が、いつも心の平和を保てるってものだ。

「お兄さんに全部任せなさい」
「…オッパ？」
「そうそう。これからはそう呼んで」

ジェイオッパ…
いや、ジョンソンオッパ？

「…長くて言い辛い」
「じゃあジョンソンでいいよ」
「急に呼び捨て？」
「良いじゃん。名前を呼び捨て合うのって恋人っぽい」

満面の笑みに今度は私が真顔になる。

「お待たせしました、ご注文4点でお待ちのお客様」

店員さんが用意したドリンクを2人で手分けして持つ。

「何にせよ、変な勘繰りはしないでストレートに行けよ」
「うーん…」
「ニキを信じてやんな」