【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ18)

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アイスアメリカーノページ18

最後に靴も手に入れ、私の全身コーディネイトは無事完遂。
一緒に来てくれたみんなにドリンクを奢るために、私はカフェのレジに並ぶ列の中にいた。

「アイスアメリカーノと、カフェモカ？あと何だっけ…何とかフラペチーノ…」

みんなの注文を思い出しながら、順番を待っていた。
するとドリンクの受け渡し場所から、2人の学生らしきカップルが歩いてくる。

「えっ…何でここに」

少し遠いけれど、それが力くんだとすぐに分かった。

「それ後で飲ませて」
「やだ」
「良いじゃん別に」

思い切り顔を伏せて、何なら前の人と一緒に来た風を装ってやや斜め前に出る。
そのおかげか、力くんたちは私の存在に気づくことなく店を出て行った。

「あぶねー…」

見つからなくて良かったー。
あそこで声を掛けるか掛けられるのは後々面倒になる予感しかしない。
そもそも今日は家で寝る宣言してなかったっけ…？

「隣にいた子、昨日の子かな…」
「すいません」
「…え、」
「前、進んでください」

後ろの人がイラッとした顔で前を指差す。
私はお辞儀して、一歩前に進んだ。

「はぁ…ダメだ」

忘れようとしても忘れられない、昨日のこと。
いや、そもそも何でこんなに気にしなきゃならんの…
関係ないじゃん、力くんのプライベートなんて。

「うーん…」
「あの、前進んでもらえます？」

再び後ろの人から注意が飛んできた。

「す、すいません…」

こんなに調子狂わされるとは思わなかった。
恐らく…いつも子供だと思って接していた力くんが急にあんな風に女の子連れて歩いていることに動揺してるんだろう。
大丈夫、気にならなくなるから…その内。

「お待たせしました、ご注文をどうぞ」

気付けばいつの間にかレジの1番前に辿り着いていて、私はお財布を出してメニュー表を見た。

「…えっと、」

あれ？
みんなの注文、何だったっけ…。

「注文、お願いします」

やばいやばい、完全に忘れちゃったよ…

「アイスアメリカーノ、カフェモカ、ストロベリーフラペチーノ。Aは？」

スッと後ろから現れたジェイ先輩が注文をスラスラと店員さんに言う。

「あ…えっと、アイスアメリカーノで…」
「かしこまりました」
「行こ」

私の肩を抱いたジェイ先輩がレジ前の列から私を連れ出した。

「ずっとボーッとして、何事かと思った」
「あー…すいません」

受け取り口の列に並び直すと、ジェイ先輩は私の隣に並ぶ。

「ところで、ニキが連れてた女…誰？」
「えっ」