【EN-】ようこそヨンサン食堂へ(仮)-3 (ページ2)

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新記録だよページ2

「社長さんには僕から説明しておくから！あと帰り、迎えにいくから一緒に帰ろー」

ソヌ先輩は満面の笑みで私に手を振りながら去っていった。

「コンビニバイト…出来るのかな、私に」

まあでも引き受けたからにはやるしかない。
それにヨンサン食堂で接客してんだし、何とかなるだろう。

『すみません。今日、急用が出来て行けなくなりました』

ヒスンさんにすぐカトクを送る。

「………何これ」

すぐに返事は返って来たけど、スタンプのみ。
クマみたいなキャラがダンボール箱に入って泣いている…。

『必ず埋め合わせしますから』

するとまたすぐに返事。

「…え？チキン？？」

またスタンプ…。
さっきのクマがチキンを貪り食っている。

「……チキンを奢れと？」

ヒスンさん、たまにおかしな行動取るんだよなぁ…。
最初のちょっと意地悪なイケメンキャラのイメージがだんだん薄れてきてる。

『ヨンサン食堂でお奢ります』

こういう時って家が飲食店だと助かる…
お礼にご飯でも、が利用できるもんね。

「…あれ、ソヌヒョンは？」

いつの間にか教室に戻って来たヤンくんが迷いなく私の席まで来た。

「あーもう行ったよ」
「何の話だったの？」

んーーーーー。
なんて言おうかな…。

「言い訳考えてるー」
「…そんな訳〜」

人の心読まないでください。

「前にも聞いたけど、ちゃんと答えてくれなかったよね」
「何が？」
「ソヌヒョンとAさん、何で前から顔見知りだったの？」

あー前は上手くごまかして逃げ切れたのに…
覚えてたのか…さすが学級委員適任者、ヤン・ジョンウォン。

「私が…」
「私が？」

そんなに見つめないで。
目が大きいから、他の人より2倍の圧が来るんだよ。

「声を掛けた…から」
「え…」

これ、嘘は言ってない。
ただし(コンビニでバイトしていたソヌ先輩がレジにいる時に)が省かれてるだけ。

「何で？いつどこで？学校に居る時？」
「え、外で…だけど」
「何て言ったの？何でソヌヒョンなの？」

なぜそんなに追求してくるのヤン・ジョンウォン。

「たまたま…居た、先輩に？美味しい韓国料理店の場所、聞いたというか…」
「実家が韓国料理店なのに？」

しまった…
逃げ切れると思ったんだけど。

「怪しいなぁ」
「ホントだってば」

嘘は、ついてない。
部分的に言わないだけ。

「そんなんですぐ…Aさんと仲良くなれるの、ホントずるい」
「いや…あなたの方が凄いでしょ」

会って1時間でカトク交換は新記録だよ。