図書室の御曹司 ページ10
「来たな、学園一のマドンナさん」
「…何ですかそれ」
私が図書室に入っていつもの席に着くと、柱の影からイケメンがこんにちは。
「あれ、ジョンウォナは？」
「学級委員会のランチミーティングに招集されてました」
「ふーん…じゃあ今日は俺らだけか」
興味なさそうにジェイ先輩が私の座るいつもの席の斜め、いつもヤンくんと私の間に椅子を持ってきて座った。
「向かいに座れば良いのに」
「ルーティーンは崩さないのが俺のポリシーなんで」
どうでもいいこだわりたくさん持ってそうだな…。
なんて言ったらめちゃ長い反論されそうなので黙ってカバンからお弁当箱を出した。
「ウォナ居ないなら他の友達と行けばいいのに」
「それが…もうクラスの子達、グループ出来ちゃってて」
私のこと珍しさで声を掛けてくれる子は何人か居たけど何となく雰囲気が違う私は韓国の高校デビューに失敗した。
「そうか、お前もアウトローの道を選んだんだな」
「別に私は授業サボったり、図書室に楽器を持ち込んだりはしませんけど」
私がそういうと"何のことやら"と言いたげな顔で先輩はカバンから紙袋を取り出す。
「いつも同じベーカリーでお昼ご飯買ってるんですか」
「え、これ？」
「それです…前にもらったローストビーフサンド、美味しかったからお店の場所知りたいんですけど」
「これ袋は近所のパン屋のだけど、中のサンドイッチは俺が作ってる」
えっ…マジで？
あれジェイ先輩の手作りランチだったってこと！？
「店の場所ならアックジョンにある店で母親が買ってきてるけど」
「アックジョン…」
めちゃめちゃ高級店が並ぶ通りじゃないか。
そんなところで普段食べるパン買ってんの！？
これは思ってたよりも良いところのご子息感すごいぞ。
「ということは…ここへはカンナムから通ってらっしゃる？」
「まーね」
そう言いながら私のお弁当からたくあんを一切れ、指で取ると口に放り込んだ。
庶民的な味を好む金持ちって成金か食通でとんでもない桁違いの金持ち感あるけど…
「これこれ、この味よ」
パク・ジョンソンは後者の気がしてならない。
「テイクアウトでこの前食べたよ、ヨンサンのトッポッキ」
「わざわざ下界に降りてこられて…」
「は？」
普段どんな生活してんだろ。
そう言えばここで会う以外のジェイ先輩のことなーんも知らないな。
「先輩のおうちにお風呂とトイレ何個あります？」
「は？風呂とトイレって1人にひとつずつじゃないの？」
ホラな。
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eng(プロフ) - 依鈴さん» ありがとうございます！気づけば長くなってしまいましたが、引き続きよろしくです^ ^ (3月4日 17時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - 続編楽しみにしてました〜！面白いです！毎日楽しみにしてます！ (3月4日 16時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年3月4日 14時
