全てにこだわる御曹司 ページ47
掃除洗濯は自分でしなきゃいけないのが本当に面倒だよね。
ご飯は買ってきたり食べに行けば何とかなるというのに。
いや、でもお金持ちなら…人に頼めば全部解決するのか。
「先輩、なんで私より家事が得意なんですか」
お昼前に、しかもエプロン持参できたジェイ先輩。
うちのどこから手をつけていいのか分からないリビングを、躊躇せずテキパキと片付けていく。
私は溜まってた洗濯をして、流しで食器を洗いながら先輩の活躍っぷりを見ていた。
「家でやってるから」
「え…お風呂とトイレが1人ひとつずつあるのに！？」
「風呂とトイレの数は関係ないだろ」
振り返って私を見ると呆れた様な顔をする。
「自分が使うとこはやってんだよ」
「なんで？」
「母親が楽になるだろ」
うわ…なんて人格者なの…
親を大事にする韓国人でもなかなかの逸材だわ。
「それに決まったところに物がないと落ち着かないし。数ミリでもズレてるだけでイライラしてくる」
いやそれだろ、家事をやる理由。
「こういうのとか、マジで許せない」
「あー」
ぐちゃぐちゃに絡まったゲームや電化製品のコード。
私は見たくないから見えないところに収める派。
「世の中の電化製品は全部コードレスにするべきだな」
同意しかない意見をぼやきながら、先輩は絡まったコードを解き始めた。
「家電の電力供給も全部統一するべきだよ。何でコンセントの種類はひとつなのに、プラグはあんなにたくさん種類作るんだ」
「あ、台所片付けたんで。自由に使って下さい」
「んー」
話が長くなりそうなので、自分の部屋を片付けることにしよう…。
「あー汚な」
最後に掃除したのって2週間くらい前だっけ…
学校のプリントや教科書が机の上に置きっぱなし。
化粧水をつける時に使ったコットンはもう乾燥して硬くなってるし。
「あ、こんなとこにあったのか」
ずっと探してた化粧ポーチ。
中にはこっちに来たときに記念(?)に買った韓国コスメが入っていた。
「中身、ほぼ新品じゃん…」
ま、化粧品なくても生きていけるって。人生。
「はー…めんど」
掃除機かけて、積読してる漫画を本棚に戻す。
飲みかけのペットボトルは中身を捨て、袋にまとめて家の外に出した。
「…まぁ、いっか。こんなもんで」
床は見えてるし、埃も大きめのゴミもない。
これで1週間持ちそう。
「終わった？」
部屋を見下ろしていると、部屋のドアがノックされる。
鍵を開けて、少し開けたドアの隙間から顔を出した。
「先輩も？」
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eng(プロフ) - 依鈴さん» ありがとうございます！気づけば長くなってしまいましたが、引き続きよろしくです^ ^ (3月4日 17時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - 続編楽しみにしてました〜！面白いです！毎日楽しみにしてます！ (3月4日 16時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年3月4日 14時
