理想のタイプ ページ4
今ね…デビューしてからでも遅くないのでは？
でもファンがついたとしてもそれが誰のファンなのかって、ファンからアイドルに発信しないと分からないんだよね？
SNSとかコンサートの反応とかでそれが分かるんだろうけどさ、自分がどう思われてるのかずっとチェックしてるなんて相当メンタル疲れるんだろな。
陰キャの自分には耐えられないよ…
「アイドルって大変だね」
「そういう意味じゃないんだけどなー」
ヤンくんを見ると苦笑いしていた。
「Aさんて、どういう人が理想のタイプなの」
「え？私？」
「うん」
理想のタイプか…
この前ヒスンさんともそんな話をしたけれど、私ってあんまり芸能人に入れ込んだりしたことないからハッキリとした人物像が思い浮かばないんだよな。
「強いて言えば…」
「言えば？」
「うーん、私のこと嫌わない人」
「えっ」
いや、そうでしょ？
私のことが嫌いな人をどう愛せというのだろうか？
自分を好きにならない人が好き！っていってるマゾヒストな友達が居たけど、理解不能だったな。
まーあれ結局のところオラついてる男子好きってオチだったんだけど。
「そもそも自分を嫌いな人って恋愛対象にならないんじゃない」
「そうか…そうだね」
「具体的にないの？猫顔がいいとか、かわいいとか、優しい人がいいとかさ」
うーん。
見た目に特にこだわりはないかな。
年齢もあんまり気にしないかも。
でも…
「もしも付き合うならば」
「うん、なになに」
「芸能人じゃない人が良いかな」
「えっ」
ヤンくんから笑顔がサーっと引いてくのが分かる。
これ遠回しに将来芸能人目指してるお前はねーよみたいな失礼なこと言ってるんじゃないか？
私ごときがヤンくんに告られた訳でもないのに一方的に恋愛対象外みたいな宣告って傲慢極まりないのでは？？？
「あ、あの…芸能人って、その堂々と付き合えないじゃん…？」
「…………」
「だから…その」
するとヤンくんが急に立ち上がる。
驚いた私は何も言わずに彼の顔を見た。
「まだ芸能人じゃないから」
「えっ？」
「ちょっと…何か飲んで落ち着かなきゃ。飲み物持ってくる」
「うん、はい」
そのまま彼は部屋から出て行った。
残された私は何故だか冷や汗が出る。
『好きなタイプは？と聞かれたら』
こういう時はネットで検索するに限る。
「相手の名前を言え…だと？」
そんな上級テクニック使いこなせません。
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eng(プロフ) - 依鈴さん» ありがとうございます！気づけば長くなってしまいましたが、引き続きよろしくです^ ^ (3月4日 17時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - 続編楽しみにしてました〜！面白いです！毎日楽しみにしてます！ (3月4日 16時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年3月4日 14時
