スケールの大きい男 ページ23
ジェイ先輩から昨日誘われたランチ。
韓国の学校には給食室という日本で言うと学食が食べられる施設がある。
なのでてっきそこで待ち合わせるのかと思ったのに。
「どこ行くんだろ…というか外に出て良いのかな」
校門の前を指定された。
ある程度、学生には芸能活動してる子も居るから自由が利くのは分かるけど。
まさか外食するとは…
「Aっ」
名前を呼ばれた方を見る。
すると校門の外にある車道から声が聞こえる。
振り返るとピカピカのワゴン車の窓から、ジェイ先輩が手を振っていた。
「先輩」
「予約時間間に合わないからすぐ出るよ」
わざわざ車の外に出て、私を車内へ誘導する。
車の運転席にはいかにもな運転手さんが居て、私とジェイ先輩は一番奥の席に隣り合って座った。
「この車は」
「うちの親の会社の」
運転手付きのワゴン車を自由に扱える高校生…
韓国の金持ちは桁違いだな…
「あの、こういうこと…よくあるんですか？」
「外に飯食いに行くこと？まー、たまに」
なんか段々この人があの有名な少女漫画に出てくるお金持ち4人組のリーダーに見えて来た。
「先月もソヌとホテルのレストランでランチしたし」
「えっ」
「ジョンウォナとも一回行ったかな…カロスキルにある中華とか」
「カロスキル…」
ホテルとかカロスキルでランチなんてこの年でしていいものなの？
「しかも制服で…」
「まー庶民的な店が良いならまた今度連れてくけど」
「なるべく次からはそうして下さい」
私が横目で見ながらそう言うと、ジェイ先輩が鼻で笑う。
「って言うと思った。だから連れて行きたかったんだよな」
「ん…どういうこと？」
「好きな女が知らない世界を見せてあげたいっていうのが男にはあるんだよ」
え、サラッとそういうこと言っちゃうタイプだった？
ていうか本当に高校生なの？？
「知らない世界…」
「Aが行きたいならどこでも連れてくし」
「は…」
「別に国内でも、海外でも」
空いた口が塞がらない。
もしかして私…今、とんでもない人に気に入られてんじゃないの。
「どう？俺のこと少しは分かってくれた？」
「最初のイメージがほぼ崩壊してますよ」
なんか今は頭に王冠が見えちゃってるもん…。
「まーでも、ホントは得意料理で勝負したかったんだけど」
「それ以上、株を上げないでくださいよ…」
「…順調だな、今のところ」
私がそう言うとジェイ先輩はそれはそれは嬉しそうな笑顔を見せてくれた。
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eng(プロフ) - 依鈴さん» ありがとうございます！気づけば長くなってしまいましたが、引き続きよろしくです^ ^ (3月4日 17時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - 続編楽しみにしてました〜！面白いです！毎日楽しみにしてます！ (3月4日 16時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年3月4日 14時
