かくれんぼ ページ14
バタバタと足音が近づいてくる。
「ちょっとー！ジェイヒョンどこ！」
大きな音と大きな声で誰かが入ってくる…
いやもう声ですぐ分かるんだけど。
「あれ…？絶対ここだと思ったのに」
私たちがさっきまでいた長机の周りをウロウロしているソヌ先輩が遠くに見える。
「あ、居た！」
大きな声に身体が跳ねて目の前の本棚の本を咄嗟に掴む。
その本が落ちそうになって一瞬焦るけど、背後から伸びた手がそれを押さえた。
「動くなよ」
「…っ！」
ASMRみたいに耳元で言わんでほしい。
いやその前に何で私とジェイ先輩隠れてんの？
「なんだ、荷物しかないや」
いつもジェイ先輩が居る柱の影に向かったソヌ先輩がそう呟く。
「もー何でいっつも僕が探しに行かなきゃいけないの〜」
あー、また捜索係にさせられてんのか…
なんかいつも頼まれごとされてて可哀想に。
でも多分それは先輩が人当たり良いからですよ。
私はそんなソヌ先輩を応援します！
「早く行けよ…ソヌ」
「いや声掛けて行きましょうよ、教室」
ジェイ先輩がめちゃくちゃ小声で言うから仕方なく私も同じ様に話す。
「…え？なに？」
「だから…行きましょ」
「え？もっかい言って」
眉間に皺を寄せて私を見るジェイ先輩。
それを見てため息をつき、私はそっと耳元に口を寄せた。
「だから…」
「ふふっ」
いやそこで笑うな。
「誰！？」
笑い声に反応してソヌ先輩がこちらに向かってくる。
「やばいやばい」
ジェイ先輩は慌てて、隣のレーンの本棚に移動する。
「…………あれ？A？」
「あ、ソヌ先輩」
仕方なく私が対応することに。
「何でここにいんの」
「お昼食べながら…寝ちゃって…」
「え、食べながら寝たの？？？」
「ん……はい。」
意味不明な言い訳をしてる自分に笑いそうになる。
そしてそれを陰で聞いてるジェイ先輩も声を押し殺しながら頭を抱えて笑ってんだけど。
「ふーん、A、ジェイヒョンどこに居るか知らない？」
「さぁ…」
いやすぐ後ろに居るけどな。
「もっかい保健室行ってみよっかな〜」
そう言ってソヌ先輩がくるりと振り返って図書室の出入り口へ向かう。
後ろに居るジェイ先輩を見ると手を払うジェスチャーで何かを訴えてくるけど、何を意味してるのか全然分からん…
「なに？なに？」
口パクでジェイ先輩に伝えてると。
「あっ！」
ソヌ先輩が声を上げて立ち止まる。
「ジェイヒョンのスマホに電話してみよ！」
「え…」
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eng(プロフ) - 依鈴さん» ありがとうございます！気づけば長くなってしまいましたが、引き続きよろしくです^ ^ (3月4日 17時) (
レス) id: c7224089dc (このIDを非表示/違反報告)
依鈴(プロフ) - 続編楽しみにしてました〜！面白いです！毎日楽しみにしてます！ (3月4日 16時) (レス) id: 71a1970ec1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：eng | 作成日時：2024年3月4日 14時
